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子どもと日本語教育

「子どもと日本語教育」。日本語教育界隈での注目ワードです。

ひと口に「子ども」と言っても、そのパターンは大きく3つあります。

①継承語として日本語を学ぶ子ども 

「継承語として日本語を学ぶ子ども」とは、簡単に言うと、「海外に住んでいる日本人の子ども」のことです。

家で親とは日本語で話すけれど、外では日本語を話す機会が少ない。という場合が多い。このパターン、両親とも日本人なのか、あるいは片親なのか、日本に帰る予定があるのか...などでも状況は変わってきます。

この「継承日本語教育」は、「子どもの日本語教育」の中では歴史が長く、戦前、アメリカや南米へ移民した日本人のコミュニティで行われていたものが、その始まりだと考えられています。

今や日系人の子孫たちは三世や四世...ある場所では六世もいるそうですから、「親の仕事で海外へ...」という子どもたちへの日本語教育と一緒のくくりにするのはかなり違うような気もするけれど、ただ、ルーツをたどると日本人、という場合は「継承日本語教育」という語を使っているようです。

②両親の仕事の都合で日本へやってきた子ども

こちらは①とは、逆のパターンとも言えるでしょう。「日本に住む、外国人の子どもに向けた日本語教育」のことです。

この、いわゆる「外国人の子ども」への日本語教育は、ニュースなどでも話題になることがあります。コロナで外国人の入国者数が減ったとはいえ、日本に住む外国人の数は数十年前に比べれば増えました。小学校や中学校にも、外国人の子どもたちが入学するケースが増え、現場の先生方が、日本語や日本の習慣に慣れていない子どもや親の対応をしなければならないことも増えています。そのため、専門の日本語指導教員を入れよう、と考える学校も出てきていると聞いています。

また、②は①の逆、と書きましたが、1980年代、日系人の方々が日本に働きに来るようになり、その子どもたちが日本で生活できるようにと日本語の補修が必要になったりと、①と重なることもあります。

③海外で日本のアニメを見て日本語を勉強したくなった子ども

日本のアニメは、海外でも大人気。アニメを見て、「日本語、習いたい!」と思うのは、自然な流れのように思いませんか?

「習い事」「教養」として日本語を習いたい、という子どもも増えています。日本で生活しなければいけないとか、日本人の親戚と話すためになどの必要性に迫られていない分、①と②に比べるとなんだかのんびりした雰囲気がありますが、この子どもたちの存在も、決して無視できるものではありません。

上の①と②は、現代社会の問題であり、考えなければならないことだと、各所で話題に上がることが多いのですが、この③も、軽く考えてはいけないなと思っています。「日本が好き」と言ってくれる人を増やしたい。


まとめ

と、色々なところで「子どもへの日本語教育が必要である」と叫ばれていますが、その教育方法や教材などは、まだ発展途上。できることがたくさんあるな、と思っています。
ちょっと、思いついたことがあるので、とりあえず「子どもと日本語教育」のための何か、やってみたいと思います。



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