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暗号資産:NFTとは?

おはようございますー!
今日は先週お話ししたアクシー・インフィニティのゲームのコアとなるNFT(Non-Fungible Tokens)についてお話ししたいと思います!

NFTのコンセプト

今までも世の中ではコインや切手、カードや絵画、時計など様々なコレクターズの品物が高値をつけています。直近で話題になったのが、『Nintendo PlayStation』が約3千7百万円で落札されたり、未開封の『スーパーマリオブラザーズ』が約2億2千万円で購入されました!
これらと同じ分類で今年爆発的な人気が見られたのがNFTですね。

2億2千万で落札された『スーパーマリオブラザーズ』

NFTを直訳するとNon-Fungible=代替不能なトークンです。
私もそうだったのですが、Non-Fungibleの箇所が分かりにくいと思うので、先にこの逆のFungibleも一緒に何かを見ていきましょう。

例えば、千円札や1ビットコインは基本どれも同じで(代替可能)価値も一緒です。また、自販機で100円の缶コーヒーを買った場合、何回同じ缶コーヒーを買ったとしても、それぞれ同じ価値で、どれをとっても一緒ですよね。

代替可能な例

その後例えば買った缶の内、一つだけかの有名なBTSのメンバーの誰かが手に取ったとことが分かったとします!そうすると、中身は同じ100円の缶コーヒーだとしても、BTSファンにとっては100円以上の価値がある缶コーヒーとなり、代替不能となりますよね。

代替不可な例

また絵画を例にしてもモナリサの絵画は世の中に一つしか本物が存在せず(Non-Fungible)、ルーブル美術館に飾られています。ただ、モナリサの大ファンの人は、レプリカ(Fungible)を購入することはできます。

NFTの特徴

今までデジタルアートに関しては、デジタルが故にどれが「本物」かを区別するのが難しいのが現状でした。デジタルアートでもこの希少価値を保つことを可能にしたのがNFTです。

NFTには以下5つの大きな特徴があります:
希少価値がある:基本的にはオリジナルは1つしか存在しない

オリジナルと証明できる:ブロックチェーンにデータが乗るので、オリジナルがどれか明確で、そのデータを偽造することができない

細分化(分ける)ことはできない:1つのNFTにつき1つの保有者となる(1つの保有者が実際にはDAOにより実際には複数の保有者からなることとは別)

保有履歴が明確:取引もブロックチェーンに乗るため、誰がいつ購入したかは公開情報

売買(取引)が容易:インターネットさえつながっていれば、容易に購入可能

NFTの環境

基本的にはスマートコントラクトを実行できるブロックチェーンであればどこでもNFTを登録することができます。一般的に使われるのがイーサリアムのブロックチェーンにおけるERC-721とERC-1155のスタンダード(規格)です。細かい技術については触れませんが、3つのイーサリアム規格について簡単に見ていきましょう。(補足:イーサリアム以外は例えばSolana・ソラナやPolygon・ポリゴンがあります。)

ERC-20:イーサリアムブロックチェーンの上で代替可能なトークンを発行するのに使われる規格。例えば、USDT、DAI、UNI SWAP等。

代替可能

ERC-721:代替不可な資産を作るための規格。例えば、クリプト・キティーズはこれを使用。

代替不可

ERC-1155:代替可能と代替不可の両方を一つのスマートコントラクトに実行することを可能とした規格(Multi Token Standard=マルチ・トークン規格とも呼ばれる)。例えば、アクシーをERC-1155で運用するとすると、アクシーズのモンスターは代替不可だが、ゲーム内通貨のSLPとAXSは代替可能と区別がつきます。

NFTのデータ

意外と知られていないのですが特に高画質の場合、画像自体がブロックチェーンに記録されている訳ではありません。画像自体は外部サーバーに保存され、これにアクセスするリンクがブロックチェーンに掲載されています。理由はブロックチェーンに画像データを直接記録しようと思うとコストが非常に高くなるからです。そのため、厳密にいうと外部サーバーの画像が変更される可能性はゼロではありません。
詳しい紹介は後ほどしますが、有名なNFTのCryptoPunksは2021年8月に73mil 以上のGAS(GASとはブロックチェーンに載せるための手数料で、現在の価格で約7億ドル≒770億円)を投じて画像自体もブロックチェーンに載せたと発表しています。

NFTの活用・実例

取引所

NFTを売買するのに有名なのは以下の2つで、誰でも自分でNFTを作ることもできます。
Rarible
Opensea

ドメイン名

こちらは後日もう少し詳細に入りたいのですが、最近注目が集まっているドメイン名の売買です。例えば、『takako-crypto.com』のウェブサイトを作成したいとすると、このドメイン名を購入し、その後毎年ホスティング料金を払うこととなります。逆に『takako-crypto.eth』を登録しようとすると、ドメイン名を購入するときに費用がかかりますが、一度ブロックチェーンに登録すればホスティング料はかかりません。
また、暗号資産ウォレットのアドレスは30桁くらいの英数字なので、取引するのにアドレスを交換するときに非常に不便です。下記はアドレスの例です:0x992FA06f38aE3521f2145EB0772De4C48F7A3DFA
下記はドメイン名を購入するのに有名なサイト2つです。(上記の取引所でも売買されています。)
ENS
Unstoppable Domains

DeFiでの活用

DeFiの概要についてはこちらの記事で以前お話ししたので、「DeFiって何ぞや??」と思われた方は是非読んでみてください♪その時にも少し触れたCompoundやAAVEの借入・貸付プラットフォームですが、こちらでのNFTの活用を見てみましょう。
現在のCompoundやAAVEから借入をしようと思うと、基本的には借り入れたい金額以上の担保を通貨で入れるのですが、代わりにNFTを担保にしてみてはという考えです。
ただしこれには問題点があり、例えば10ETHの価値がついたクリプト・キティーを担保に入れたとします。借主が債務不履行になった場合、貸主がクリプト・キティーを売却しようと思っても、実際にすぐに売却できるとは限らず、流動性が低い可能性があります。
そこで発明されたのが、NFTfiです。これはP2P(個人対個人)のローンで、貸主はどのNFTを担保として受け入れるかを決めることができます。そうすることにより、債務不履行になったとしても、貸主が納得できる資産がもらえるということです。下記はNFTfiにて借入先を探している人の担保資産です。

NFTfiのサイトより

金融商品としての活用

リスクヘッジ(保険)を提供しているYInsureというサービスは、契約自体がNFT化されていて、Raribleなどで取引することができます。

かなりざっくりベースで活用例を見ていきましたが、すごいですよね!さまざまな例が考えられ、またこれからどんどん発掘されていくのだと思います。

有名プロジェクト

さて、最後にお楽しみ、NFTのレジェンドたちを見ていきましょう!

Beeple(ビープル)

『Everydays: The First 5000 Days』、6千9百万ドルで売れた作品

ビープルという名でデジタルアートを作ってきたマイク・ウィンクルマンは、デジタルアーティストとして約2百5十万人とかなり大きなフォロワー数がいたのですが、基本100ドル前後で作品を売っていたそうです。
それが、今年の3月に由緒あるオークションハウス、クリスティーズにて約70億円の値がつきました!!
今までデジタルアートは「本物」というコンセプトが弊害だったのが完全に解消された瞬間でした。

CryptoPunks(クリプト・パンクス)

ラーバ・ラブズのサイトより

2017年にラーバ・ラブがローンチし、クリプトコミュニティからはもちろんの人気で、その後ツイッター等のプロフィール写真としてPFPマニアと名がつくほどの流行りに。Jay-Zなどの有名人もその一人。

Jay-Zのツイッタープロフィール画像

2021年5月には9つの絵がクリスティーズのオークションで売られ18億円近くの値をつけています。
8月にはビザもコレクターズアイテムの一つとして購入。
現在、最安値で約2千5百万円。

BoredApeYachtClub(ボード・エイプ・ヨット・クラブ)

BAYCのサイトより

2021年4月にローンチ。
名前の通り会員制クラブのような運営で、NFTを買うことで会員券が取得できます。会員にならないとアクセスできないコンテンツもあります。

Generative Art

アルゴリズムが生成するアートとして有名なのが

Autoglyphs(オートグリフス):

クリプトパンクスと同じチームが作成。

ラーバ・ラブズのサイトより

ArtBlocks(アートブロックス)

アートブロックスのサイトより

ゲーム

CryptoKitties(クリプト・キティーズ)

Axie Infinity(アクシー・インフィニティ)

アクシーの記事はこちら

Aavegotchi(アーべゴッチ)

名前のパクリが堂々としすぎて笑えますよね!しかも、一匹目、おいっ!笑

Decentraland(ディセントラ・ランド)

これはデジタル空間かつDeFiを組み合わせたバーチャルランドです。アバターの服や土地の購入をして、バーチャルランドを作り上げていきます。
11月に2.6億円ほどで土地が売れたというニュースも出ています!

DAOプロジェクト

先ほど、NFTの特徴の一つとして

細分化(分ける)ことはできない:1つのNFTにつき1つの保有者となる(1つの保有者が実際にはDAOにより実際には複数の保有者からなることとは別)

とありましたが有名なNFTの値段が高いことと、GASが高いことから、共同出資でNFTを購入できるように媒体を作った例もあります。

PleasrDAO

ドージコインで有名になった柴犬の写真も購入しています。

今はデジタル・アートの購入という使い方が主流で、さすがに今はFOMO感が強いです。でも、これからメタバースやゲームでより使われていくことが容易に想像できますよね。自分のアバターの服装等を充実させたり、ゲーム内でのイベントに参加したりとワクワクです。(ぜひ、メタバース関連に興味のある方は、ロブロックスマターポートエヌビディアの記事も参考にどうぞ)

以上、今日はNFTについての解説でした!素敵な一日をお過ごしください♪

皆さま、読んでくださり本当にありがとうございます! これからより分かりやすく、メッセージを届けられるよう、今アニメーション作成等勉強中なので、応援いただけると嬉しいです!