民間企業から公立中学校教員に転職して驚いたこと
何度も読み,学校図書館にも入れた「そもそも『論理的に考える』って何から始めればいいの?」の著者・深沢真太郎氏のnoteを偶然発見しました。
「学校の先生ってズレてるよねー」という言葉を聞いたことも,実際言われたこともあります。以下,深沢氏の記事より引用。
「社会」を知らない学校の先生が、これから社会に出ていく人を教育しているという事実です。これは現場の先生が悪いわけではありません。制度、あるいは構造上の問題です。だから構造を変えない限りこの問題は解決しません。しかし「構造上そうなっているから仕方ないよね〜」「まあ理想はそうだけどさ〜」という諦めは教育のプロとして失格だと思います。
胸にどすんときました。違和感をもちながらも,薄れなじんでしまっていることを痛感しました。かつて自分が感じたことや現在の考えを残しておきます。
民間企業勤務から公立中学校教員になって驚いたこと
① 勤務時間無視(勤務時間前に部活動の朝練や登校指導,定時は部活動中。我が市はタイムカードもない。近年働き方改革の波が来そうだったが,ほぼ体裁だけだった。)
② 休憩時間なし(授業がある日は,給食指導や昼休みにも委員会や生徒指導が入る。)
③ 残業代が出ない(給特法により毎月4%の上乗せがあるが,時間に直して1日20分ほど。勤務校では16:50が定時なので毎日17:10までは残業代が支払われている計算だが…余裕で部活中。誰も帰っていない。)
④ 労基が入らない(困ったときは組合か校長か教育委員会を頼るしかない。しかし校長も委員会も責任を負う立場なので,親身にはなってくれない。組合の人数は少ない。過労死が労災認定されない事例あり。)
⑤ 経費を自腹で出すのが当たり前の風潮(免許更新,家庭訪問等の交通費,合宿や修学旅行の下見,授業や部活動で使うこまごましたものなど。)
⑥ どんなにミスしても4月が来ると給料が上がる。何があってもボーナスはきちんと出る(下がっても数%)。
⑦ コスト意識の低さ(何でも紙で配ったり残したりする。紙をバンバンごみ箱に捨てる。裏紙は事務員さんしか使わない。備品や文房具の使い方。相手の時間を気にせず,とにかく電話連絡したがる。)
⑧ 令和なのに昭和(宿題を出したがる。体育座りで集会。かなり減ってきましたが,恐怖による支配をする先生。根拠がよくわからない校則…みつあみおだんごダメ,まゆげさわるのダメ,日焼けどめや制汗スプレーダメ,シャツ腕まくりダメなど←変更の検討もしない。何事もまずは前例踏襲。新しいものにはまず手を出さない。ごみを分別しない。ジェンダーという言葉を知らない。)
⑨ 結婚相手も友人も教員が多い(勤務校では先生同士の結婚が約半数。プライベートも他業種との関わりがほとんど感じられない。土日も仕事なので,出会う機会がまずないのかな。)
⑩ 女性教員のすっぴん率が高い(勤務校では50%。地爪90%以上。前職では化粧もネイルもマナーのひとつだったので。自分がしないから,生徒もダメなのかな。)
すべて一個人の感じ方です。わたしから見て,真面目で人柄のよい先生がほとんどです。ただ,流れがすごく早い社会にいらっしゃる方からみたら,学校はガラパゴス化している部分があると思います。わたしはわたしで,諦めず,自分のできることをやっていきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?