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【哲学用語】ヘーゲルの「外化」とマルクスの「疎外」

「外化」とは人間精神が能動的に生み出したもの。ところが「外化」されたものが生み出した人間精神から、よそよそしい他者になってしまった状態、これを「疎外」と呼んだ。「外化」が「疎外」へと転化する。これはマルクスが主張したもの。この「疎外論」はマルクスを離れて、一般哲学用語となる。

「疎外」(Entfremdung)

Ent→ものたらしめる
fremd→よそよそしい

もともとヘーゲルは、Entäußerung(外化)としていたが、Entfremdung(疎外)になってしまったマルクス。

マルクスのEntfremdungを「疎外」と日本語に訳した最初の人物は、大正、昭和初頭の福本和夫。ソ連のコミンテルンの支配下にあった日本共産党から除名される。


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