感染とは

ウィルス感染とは、生体に侵入したウィルスが体内で増殖し病的変化をもたらす事を言います。ウィルスが生体から生体へ移動することを伝播と言います。

伝播したウィルスは、
     1.生体の皮膚や粘膜などへの付着
     2.生体内への侵入
     3.定着
     4.増殖
     5.病的変化
という過程を通して感染に至ります。

この過程で、生体の免疫システムはウィルスの進行を妨げ、病的変化に至る事を阻止しようとしますので、感染は体外から伝播したウィルスが、粘液や上皮を突破して体内へ侵入し、数々の免疫システムを突破し、生体内で定着し、増殖し、病的変化を与える事で成立します。従い、鼻や喉の粘膜にウィルスの存在が確認されたとしても、それはウィルスの伝播が認められたたという事であり、感染とは言わないのです。

感染症の特定には「コッホの原則」に沿った検証がされるのが定石です。

コッホの原則とは、

     1.ある一定の病気には一定の微生物が見出されること
     2.その微生物を分離できること
     3.分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること
     4. そしてその病巣部から同じ微生物が分離されること

と定義されています。

感染症の成立には、感染源と見做される病原が一定量見つかり、それが他の物質と分離され、分離された病原が他の生体に感染し(他の生体からも同じ病原が見つかる)、分離出来る事が確認される、という過程で証明されなければなりません。

これらの検証実験がなされる事なく感染症と結論付けられた事は、これまで一度もありませんでした。


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