由(よ)らしむべし知しらしむべからず

 この言葉は昔から為政者が口にしてきた言葉です。政治・施策は我々高級人がすることだか庶民には関与させない。何故そうするかは教えてはいけないと言う意味です。中国由来で古いものですが今も生きていると感じます。   
 例えば私が昔、おえらいさんによく言われたのは「お前は俺の言うことが聞けんのか」でした。何故聞かなければならないかは説明無しです。俺の言うとおりにしろで理由は言いません。私はそれに反発してむきになって抵抗していたのですが、必ずしっぺ返しが来ていました。おえらいさんには取り巻きが必ずいましたから忖度だと思いますが、私の周りから人が遠ざかります。
 最近はひっそりと暮らしていますので、おえらいさんに会うこともなくなったのと、そんな人が減少したのかも知れません。私は昔からそういうことを言う人は自分に自信がないから他人を従わせることで、従う人より自分の方が上だと感じたいのだと思っていました。だからそんな人を少し馬鹿にしていたので、余計嫌われていたのかなと思います。本当に自信のある人は相手がこうしたいと言えば、たとえ自分のやり方の方がうまくいくと思っていも、やりたいようにさせて、うまくいかないときは私に相談に来るようにと言うと思っていました。
 最近では由らしむべし知らしむべからずはおえらいさん(政治家)だけではなく知識層にも広がっているのではないかと思っています。専門的知識を持たない人々に、都合の良い情報だけを流して自分たちに利益誘導していると感じています。例えば医者です。最近の医学に燗する情報の1つが血圧だと思っています。今は140以上の血圧は、高血圧と診断され、130以上は要注意と宣伝されています。果たして本当かなと私は思っています。高血圧の原因として血管の老化を挙げていますが、それは嘘ではないが正しくもないと感じます。高血圧の本当の理由は我々の体の臓器が多くの血液を求めているが血管の老化のためスムーズに送れないからだと信じています。同じ血量を送るのに若い血管はスムーズに送ることができるのに、老いた血管は硬くなっていたりプラークのため断面積が小さくなっているため強い圧力が必要になると思っています。つまり血圧が高くなると思っています。動物の体は省エネが基本だと思っています。用もないのに心臓は大きなエネルギーを使って高血圧にするはずがありません。つまり必要があるから高血圧にしてまで、血流を多くしているのです。
 昔は年齢+90以上になると高血圧だとされていました。今もこれは正しいという医師たちもいます。逆に血圧を下げた場合を考えると必要な血液が臓器に行かなくなります。その結果、骨・筋肉が弱くなってちょっとしたことで倒れたり、骨折したりします。そして心臓よりも高い位置にある脳に一番行きにくくなるため、ふらついて余計倒れやすくなります。また人によっては多くの血量を送るため今までは大型トラックで運んでいたのに(血圧を上げる)、薬のためできなくなったので小型トラックで脈の数を増やします(頻脈)。もちろん血圧が高いことについて一定のリスクはありますが、血圧を下げても血管破壊のリスクはそんなに減らないと考えています。なぜなら血圧は一定ではなくいつも変動していますから、高くなることもあります。
 多くの医者が高血圧の範囲を広げたのかについて、私はこう思っています。約10年ほど前まではかなり多くの老人は朝食後医療機関に行くことを当たり前と思っていて、医療機関が老人の集会場になっていました。おかげで医師たちは大もうけです。しかし医療費の高騰で厚労省から医者に行かないようにと指導が入り始め、こんな田舎でも老人たちは医療機関よりもカラオケに行くようになりました。利に聡い医療機関にとってコロナは最大の稼ぎ時になりましたが、それも収まってしまいました。医療機関には大きな打撃になり倒産するようなところも出てきました。コロナのように一時的なものは除いて、現状打開で昔のように儲けるために考えたことは、病気を見つける・病気を増やすでした。前者は健康診断です。後者の例が高血圧だと考えれば私には納得できます。
 同じように真の原因を考えずに現象だけを言っていた例として、例えば私が住む香川県は昔から水が少なく、水田の水を巡って殺人さへ起きたこともあります(今は吉野川からの分水で水不足は殆どなくなりました)。小さい頃から水不足の原因は「雨が少ないから」で正解でした。しかし、真の原因は讃岐山脈が低かったからなのです。小中学校でもそれは知らされた記憶がありません。これは先生方も教えられていなかったからだろうと思っていて、先生方に悪意はなかったはずです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?