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人生って本当におもしろい(最終)

鎌倉に移住した当時の鎌倉での知人は 1人。

しかし、鎌倉という所はじつにおもしろい、というか素晴しい!

あっ、という間に5人、半年もしないで10人と増え、この3年ほどの間に30人以上はいるだろうか。しかも、かなり濃い間柄である。一日鎌倉の街を歩いていると5~6人には友人に会う。街が小さいと言えば確かにそうだが、とにかく気さくな街である。

初めての店でも直ぐに常連並みに扱ってくれるし、となりに座った人とも直ぐに知り合いになるw。

そうそう、なぜ山葡萄のカゴを編み始めたかというと、パートナーの女性が籠好きで、竹や籐で編んだ籠をいくつも持っていて、そういう籠好きからすると究極は山葡萄のカゴだそうだ。

ある日、鎌倉に山葡萄のカゴ編みを教えてくれる先生がいること知り、早速習いに行き、自作の籠を編み上げた。と言ってもほとんど先生が助けてくれたそうだ (笑)

彼女の出来上がった籠をみて、「なんだ、これならできそうだな」と思い、私もやってみたくなった。そして、習いはじめたところ、先生がほめる、ほめる (笑)   つまりは、その気になって木に登ってしまい、本格的に編み始めたということです。

そのうち、友人達から作ってほしいとのリクエストがあり、ご依頼に応えているうちに、ある雑貨店よりお店においてほしいとのオファーをいただき、ついには、初めて1年半ほどで展示会を開催するまでになってしまいました。

ということで、新天地鎌倉でも、また職人の仕事が始まりました。

山葡萄のカゴを編み始めると、なるほど「究極の籠」と言われるのが分かります。親、子、孫の3代、100年もつと言われ、使うほどに色ツヤに変化が出て、育てるカゴとも言われています。

世界中のハイエンドブランドのバッグ補修をしてた私がみて、これは「日本のエルメス」だな、と思いました。

カゴを編むための山葡萄の樹皮は梅雨時の2週間ほどしか収穫できないそうで、雪深い地方では収穫した樹皮を乾燥させ、冬の農作業ができない時期に樹皮をなめし直してカゴを編んだようです。そして春になるとそのカゴをもって山に登り山菜などを採取したそうです。

ですから本来は実用的な日用品だったんですね。

今では、採取しやすいところの樹皮が取りつくされ、山奥や10mほどの木の高いところに登らないと採取でず、熊に出会ったり、危険な木に登ったりと命がけの作業になったため、とても高価なものになってしまいました。

そんなこんなで、とにかく波乱万丈な人生ですが、鎌倉移住は私にとってまたまた大きな転換期となりました。おかげさまで毎日海を見ながらカゴを編み、夏には海で波に乗るという、優雅な生活を送っております。

追伸ですが、1年前から シニアモデル などということを始めまして、この一年で4つほどのお仕事をさせていただきました (笑)

「人生って本当におもしろい!」

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。


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