無償トレード

 カープの長野久義外野手がジャイアンツへ無償トレードで移籍が決まり、5年振りにジャイアンツへ復帰となります。ってことは丸外野手返してくれるのかな??そんなこともないようですが、この移籍は広島側から打診してのだそうです。

 昨シーズンは58.試合の出場にとどまり、.211、3本塁打、15打点と淋しい成績でした。年齢も37歳とピークを過ぎた感は否めません。また、長野選手はプロ入り時、ジャイアンツにこだわり2度のドラフト指名を拒否しています。そこまで巨人にこだわった選手です。人的補償でカープが指名した時も、拒否して引退するんじゃないかと思ってしまいましたが、前向きに捉えてくれたようです。しかし、残念ながらカープでは良い形での起用に恵まれず、鈴木球団本部長としては「いつかユニホームを脱ぐことがあるとすれば、巨人で脱ぐべきじゃないかというのは、ずっと思っていた」そうで、今年の夏頃から動いていたそうです。巨人側としても、ドラフト等の戦略があるでしょうから、そのくらいのタイミングで打診されれば準備もしやすいでしょうね。

 長野選手が移籍する前年に内海投手が人的補償で西武に移籍しています。内海投手は祖父が元ジャイアンツということもあり、こちらも指名を拒否してからのジャイアンツ入団、長野選手と共にジャイアンツという印象がとても強い選手です。内海投手が人的補償のプロテクトから外れていたのは、完全に忖度を期待していたのでしょう。まんまと取られたわけですが、だとしたら翌年の長野選手はしっかりとプロテクトされるべきだったと思うのですが、こちらはセ・リーグだから忖度してくれると思ったのかやっぱり取られてしまいました。日ハムが中日の岩瀬投手を指名したあたりから、こうした流れはあるはずなのにセコいプロテクト回避をしているからこんな形になるわけです。内海投手にしても長野選手にしても、良いアンチテーゼになっ たのではないかと思います。

 しかし、先日の内海投手の引退セレモニーといい、カープの長野選手に対する対応もいい、両選手ともやっぱり主戦場はジャイアンツだったわけで、その部分をしっかりとリスペクトした対応だと思います。いい話ですね。

 一方その頃、ジャイアンツはFAで獲得した梶谷選手、昨季は怪我に泣いたとはいえリリーフの要・中川投手、昨シーズン二桁勝利の高橋投手、勝ちパターンも含めて53試合に登板した平内投手ら11選手を育成再契約として、プロテクト外しに勤しんでいるのでした。

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