若者、バカ者、よそ者

 真壁昭夫著「若者、バカ者、よそ者 イノベーションは彼らから始まる!」を読みました。著者は信州大学経済学部教授で経済関連の著書が多数あります。先月受けたLEMSというセミナーの中で取り上げられたので手に取りました。


 タイトルからしておっしゃりたいことは良く分かります。イノベーションと言う言葉を耳にするようになって久しいですが、なんていうか「発明」みたいなイメージで受け止めておりました。しかし、ここで本書も含めた何冊かの本を読んで、漸くきちんと理解できたように思います。


 本書によれば「イノベーションとは、基本的に、現在の状況を変えること」とありました。こういって頂けると簡単ですね。そういう意味では小さなイノベーションはいくつかありますが、大きなイノベーションを起こせておりません。またシュンペーターはイノベーションについて具体的に5つ挙げており、その5つは①新製品の発明・発見②新しい生産手段の導入③新市場の開拓④原料・半製品の新たな供給源の獲得⑤新しい産業組織の実現であるとありました。私は①しか頭になかったようです。


 そのイノベーションを起こせる人材として

「いままでのシステムなどに強いしがらみを持たず、強力なエネルギーを持つ”若者”であり、旧来の価値観の枠組みから外れた”バカ者”であり、いままでの仕組みを批判的に見ることが出来る”よそ者”」

「過去の成功体験へのしがらみのない”若者”であったり、そもそも成功体験を持たない”バカ者”であったり、違う世界から入ってくる”よそ者が重要になる」

とありました。他にも重要そうなところには傍線を引いていきましたが、私はどうやら”

「バカ者」のところがずいぶん引っかかったようで、「バカ者」についての解説に多く傍線がありました。自分に足りないところだとは自覚しているので、もう少し思い切った「バカ者」を目指していきたいと思います。


「若者」については、ドライバーの高齢化に加え、新卒採用もうまく進まなかったりしているので、従業員の平均年齢が上がっているところからどうにしていきたいと思います。


 「よそ者」については、、、あー、なるほど、コンサルタント会社が本書を勧めるのも良く分かりました。いや、そんな意地悪な見方をしてはいけませんね。コンサルも含めて広いお付き合いをして、「よそ者」の目線を集められるようにしていきたいと思います。ちょっと古い本だったので、現在の肌感覚と合わない部分もありましたが、勉強になりました。

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