人は人を救えない
吉祥寺のStar Pine’s Cafeにて「六角精児『人は人を救えない』リリース記念ライブ」を観てきました。「相棒」の鑑識課・米沢さんのイメージが圧倒的な方ですが、タモリ倶楽部で弾き語りを披露する等、個人的にフォークソングのにおいを感じており、今回ライブの情報を得てすぐさまチケットを取ってしまいました。
何度かお邪魔したことのあるライブハウスでしたが、かなり久しぶりの訪問、ワンドリンク制で、生ビールをお願いするとまさかのジョッキでした。ライブの前からテンションが上がってしまいます。
上機嫌の中でライブが始まりますが、最初の曲は「奴らの足音のバラード」です。「はじめ人間ギャートルズ」のエンディングテーマと言えばご理解頂ける方も多いと思いますが、なんともローテンションのスタートに面喰いました。そこからそれほどテンションを上げることなくミドルテンポの曲が続きます。表題の「人は人を救えない」というアルバムをリリースされたとのことですが、このアルバム、マニアックなフォークソングのカヴァーです。1曲だけ六角精児オリジナルがありますが他の11曲の内、知っている曲は3曲、オリジナルのアーティストも11組ですが知っているのは8組と、繰り返しになりますが、マニアックです。六角精児のキャラクターにも合っているような気がしますね。そのアルバムの曲を全て演奏してくれました。
それほどハイテンションでもなく、割と淡々とライブは進んでいきました。申し訳ありませんが、歌がそれほど上手なわけでもなく、でもなんとも味があって、よい雰囲気、私が好きな世界観をつくり出してくれたように思います。いや、「つくり出す」ようなものではなくて、ご本人からにじみ出るものなのでしょうね。ギターも弾いてくれましたが、スリーフィンガーが上手でした。高田渡なんかも弾きながら歌うのですから流石です。西岡恭三の「サーカスにはピエロが」も良かったなぁ。
編成は六角精児のボーカル&ギター、エレキギターはテレキャスでイイ音出してくれて、ピアノ兼キーボードもいい感じでした。アコギ選任の方とスティールギターの方もいて、ベースはエレキとウッドベースの使い分けという感じで、シブく仕上げてくれました。最後は六角精児のオリジナルで終了、アンコールでもう一曲六角精児のオリジナル曲の後に、なぎら健壱の「昭和の銀次」です。ここだけアップテンポで各パートのソロもあって結構盛り上がり、もう一曲やってくれそうな雰囲気の中でしたが終了でした。
MCも楽しく、普段は下北沢でライブをやっているらしいので、そちらにもお邪魔してみたいと思いました。
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