池田佳隆

 自民党の政治資金パーティーをめぐる問題で、昨年末政治資金規正法違反の疑いで清和政策研究会から4000万円を超えるキックバックを受けていたとされる池田佳隆衆議院議員の事務所など、関係先が東京地検特捜部の捜査を受けました。「萩生田の舎弟」なんて言われているらしいのですが、その萩生田さんは安倍元総理に可愛がられていたと聞きますから、清和政策研究会でも後を担うポジションにいらっしゃったのだと思います。

 そしてこの方、どこかで見たと思ったのですが、青年会議所でした。2006年に日本青年会議所の会頭を務めており、その時に何度も演説を見せて頂きました。私自身は2002年に青年会議所に入会して、一時的に結構ハマって活動しておりましたが、諸々理解できて来た2006年の全国大会での池田会頭の演説はかなり感動した記憶があります。全国大会は、文字通り全国の青年会議所メンバーが集まる大きなイベントで2006年は郡山でした。全国大会の会場は毎年変わり、全国で行われるので、あちこち行けて楽しいので私はほぼ毎年参加しておりました。「ほぼ、毎年」ですから、2002年に入会して2006年ともなると5年目です。5回目の全国大会ともなれば、いろいろ勝手も分かって来て、参加をしても会頭の演説なんて言うのはおざなりにし始めるころ、いや実際に前年や前々年はおざなりにしていたと思います。そうした中での凄まじい迫力の演説の映像が今でも頭に残っています。流石に17年前ともなると、何を言っていたかまでは覚えていないのですが、歴代の回答の演説の中でも心に残るものでした。

 そんな方だったので非常に残念です。なんて言うか、青年会議所なんて言うのは政治家予備軍みたいなところがあり、麻生さんも歴代会頭だし、先輩方のやり方に反旗を翻すなんて言うことはできなかったのかもしれません。いや、それでも自分のできる限りで、きちんとやるべき処理をやる事は出来るのだと思いますが、そうした姿勢も感じられない結果です。

 青年会議所なんてやっている方というのは、おおよそ各地の中小企業の跡取りだったりするわけですが、池田氏も御多分に漏れず名古屋の化学薬品メーカーの家系です。衆議院議員になられたというのはちょっと存じ上げていなかったのですが、直近の3回の選挙では全て立憲民主党の候補者に破れ、比例復活で当選しています。選挙区ではあまり評判が良くなかったのかもしれませんが、一方でパーティー券を裁くことには長けていたのでしょう。令和3年の「清和政策研究所との懇親の集い」という政治資金パーティーの収入には、先述した化学薬品メーカーから150万円が計上されています。会社の状況がどのようなものなのか存じませんが、これが経費になり、本人のところにキックバックされているなんて言う構図だとしたら、かなり質の悪い脱税ですね。まったくもって残念至極です。

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