最初はグー

 ザ・ドリフターズの仲本工事さんが亡くなりました。18日に、横浜市西区の交差点で道路を渡ろうとしたところ、乗用車にはねられ頭を強く打って救急搬送されたという報道は聞いていましたが、81歳とのことですから、先行きどうなのかと思いましたが、お亡くなりになりました。


 体操の格好をしたイメージがありますが、高校時代は東京で2位になるほどの体操選手、一方で学年300人中7番目の成績で学習院大学に進学と文武両道な方だったのですね。


 ただ、体操の格好は記憶にあるものの、その格好でどんなことをやっていたのかあまり覚えておりません。ドリフの中でも一番目立たない存在だったような気もします。しかしながら、思い出したのは西部劇のコントですね。志村けんと仲本工事が二人で西部劇の舞台っぽいセットに登場して、ジャンケンで対決、負けた方が罰ゲームでしたが、私が記憶しているのはパンツの中に生卵とかウナギとかを入れられるというものでした。志村けんと仲本工事が入ってくるところから面白いのですが、入り口にある西部劇特有の両開きで自動で閉まる中途半端な大きさの扉がなんとも好きで、それを乱暴に開けるさまがカッコよく見えていました。懐かしい限りですが、あの扉、ウエスタンドアとかスイングドアって言うらしいです。負けた方が「ちょっと待て」と再戦を挑み、さらに負けてズボンが膨らんで、びちゃびちゃになっている様を見てゲラゲラ笑っていた記憶があります。


 このジャンケン勝負がなんとも気合入っていて、負けると本当に悔しがっていたように記憶していますが、この時の掛け声が、現在にも伝わる「最初はグー」でした。ジャンケンって、タイミングが合わないと後出しだとかなんだとかとややこしいのですが、「最初はグー、ジャンケンポン」となると、「ジャンケンポン」の頭で合わせられるから、きちんとしたジャンケンができるんですよね。この「最初はグー」どれだけ浸透しているのか、調べて頂きたいものです。


 そんな感じで、伝説的なフレーズを残してくれた仲本工事さん、「一番目立たない」なんて失礼なことを書いてしまいましたが、ビートルズ来日公演の前座ではメインボーカルでした。これは全然知らなかったのですが、お亡くなりになったことでSNSに動画がアップされていました。ソウルフルないい感じの声を出してくれる上に、仲本工事だとわかるところがよかったです。


 最後が事故というのは悲しい限りですが、ご冥福をお祈りいたします。R.I.P.

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