国葬参列者

 国葬に参列する方々が発表され、海外から217の国や地域、国際機関の代表者が国葬に参列するそうです。宮内庁からは、秋篠宮ご夫妻、佳子さま、寛仁親王妃信子さま、彬子さま、高円宮妃久子さま、承子さまの7人が参列されると発表されました。天皇皇后両陛下、上皇夫妻は侍従を送って拝礼するとともに、生花を贈るのだそうです。記事には「慣例により」とありましたが、吉田茂元首相の国葬では、やはり昭和天皇は参列せず、当時皇太子ご夫妻ら9名が参列されたとのことでした。「1回だけなのに慣例?」と思いましたが、国葬ではないものの、国費を支出する総理経験者の葬儀は11回あったそうで、いずれも両陛下は出席されていないとのことです。なるほど、それなら慣例で理解できます。

 全く存じ上げなかったのですが、皇后陛下の実父・小和田恆氏は外交官で福田赳夫氏が外務大臣や総理を務めているときに秘書官を務めていたのだそうです。その福田氏が率いた福田派のプリンスと呼ばれていたのが安倍晋太郎氏、つまり安倍晋三元総理の父親ですね。小和田恆氏と安倍晋太郎氏は密に仕事をしていたそうです。安倍晋太郎氏が外務大臣になると安倍晋三氏が秘書官となり、外務省幹部となった小和田恆氏の自宅に度々訪れて、当時東大生だった雅子様と顔を合わせていたということでした。

 1993年、雅子様はご結婚され皇太子妃となり、安倍晋三氏は父の地盤を引き継いて衆院選に挑み、初当選を果たします。当時連絡を取り合っていたかどうかなんて言うのはわかりませんが、浅からぬご縁を感じてしまいます。2019年のトランプ大統領来日時、雅子様は元外交官ですから、通訳を介さずにコミュニケーションをとり、安倍氏は有名なゴルフ接待でトランプ夫妻と親交を深めたということです。岸田総理の、意外なほど迅速な国葬決定は、皇后陛下の後押しもあったと言われています。

 どうしてもメディアを通して見る人物というのは、メディアに出てきてからの肩書等を通して見てしまいますが、こうしてかつての関係性を掘り下げてみるといろいろと人間関係が分かって面白いですね。

 残念ながら、両陛下は国葬に出席されませんが、私が読んだ記事は古くて「9月、国葬には両陛下も出席される予定だ。」とありました。あれ、、、こうなるとちょっと記事の信ぴょう性も怪しくなってきます。当初は両陛下も出席予定だったのでしょうか。いやいや、それも慣例を考えるとおかしな話ですから、意外と安倍氏と皇后陛下は顔見知りくらいで、国葬の後押しなんていうものはなかったかもしれません。いや、それほどよく知らないとしても後押しくらいはするという可能性もありますね。間違いないのは「かつての関係性を掘り下げてみると、いろいろと人間関係が分かって面白い」ということです。プロ野球選手の誰と誰が○○高校の先輩後輩で、とか、リトルリーグ時代のチームメイトでみたいな感じだと思います。

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