R.I.P. 寺尾

 大相撲錣山部屋の錣山親方がうっ血性心不全のため亡くなりました。最近は不整脈で入退院を繰り返しており、9月から入院生活だったのだそうです。現役時代は寺尾の四股名で関脇まで行きました。昭和38年生まれであることから「花のサンパチ組」なんて言われていたそうですが、確かにかつて相撲を見ていた時にそんな言葉を聞いた覚えがあります。他に北勝海、小錦、双羽黒、琴ヶ梅なんて言う力士がいましたが、いずれも名前を憶えています。双羽黒も亡くなっていたのを、今更ながらに知りました。


 物凄い手数の突き押しで、とても気持ちのいい相撲を見せてくれたと記憶しています。記事をいくつか見てみると、千代の富士に「吊り落としで敗れた」とありましたが、この「吊り落とし」の取り組みはテレビで観ていたかもしれません。千代の富士も寺尾も、同じようにシュッとした体形でカッコよかったですね。


 知らなかったのですが、寺尾のような筋肉質で比較的やせ型の力士のことを「そっぷ型」というのだそうです。そういえば「あんこ型」というのは聞いたことがありましたが、それ以外の言葉は知りませんでした。「そっぷ」はオランダ語で、「スープ」のことで、ダシを取った後の鶏ガラに例えてこのような呼び方をするのだそうです。千代の富士、霧島、若嶋津、益荒雄、青葉城あたりが思い浮かびますが、Wikipediaを見てみると大徹がいました。確かに「そっぷ型」だったと思います。懐かしい。


 兄の逆鉾も同時に活躍しており、私はどちらかというと逆鉾を応援していましたが、寺尾の訃報から、逆鉾も亡くなっていたことを知りました。また、一番上の兄も関取で鶴嶺山という四股名だったそうですが、最高位が十両2枚目で当時小学生の私の目には止まりませんでした。井筒3兄弟なんて言われていたのですね。この鶴嶺山もすでに鬼籍に入られています。


 皆さんまだまだこれからという年齢ですが、残念ですね。錣山親方の子どもの頃のニックネームが「アビ」であることから、名付けられた「阿炎」が昨年の11月場所で優勝を果たしています。それを見届けることができたのが唯一の救いでしょうか。ここのところ、そんなに相撲を見ることができておりませんが、阿炎の取り組みを見れば、寺尾を思い出してしまうことでしょう。R.I.P.

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