note表紙_背景

あいまいな舞台のうえで

おはようございます。人形を作り、それをつかった写真作品を作っているサイトウタカヒコです。それなのにタイトルに人形がいませんけど。
(Portfolio Website:http://saitotakahiko.strikingly.com)

タイトルの写真は「日暮れ前に思いつめるマニーシャ」という作品のための背景です。念のためインドです。

「日暮れ前に思いつめるマニーシャ」(作業部分含む全景)

数年前にはじめて人形を作った時から、こうやって背景も作っています。意外と背景を作る人形作家の人は少ないのです。
そんな中でどうしてこんな作り方を選んだのか。その理由はきっと作り始める前の数年間を演劇関係の世界に身を置いていたからということにあると思います。

…ぼくはこの「人形」と「背景」のことを、どこかで「役者」と「舞台」のように思っています。そして、その掛け合わせから生まれる「物語」がなにより作りたいものかもしれません。
でも逆に、その「物語」を人形や立体物だけで作ろうとする人が人形作家だったり彫刻家だったりするのだから、その位置から見てみると自分のやっていることは随分、あいまいで散漫なのかなと悩むこともままあります。

そんなもやっとした気持ちが残っているのか、今のところぼくの自己紹介はいつだってとてもあいまいです。

普段つかうのは「人形イラストレーター」。
(これもよーく見ると?ってなるし、実際?って言われます)固い文面に短く記入するのだったら「人形・情景作家」。
勘違いを生むので途中でやめた「造形作家」。
(プラモデルとかフィギュアを作る人のことを指すため)
人形以外も当てはまるのと、CGのことも指してしまう
「立体(3D)イラストレーター」。
さらに電話で説明するときは、
「粘土をつかった人形づくりと人形のための舞台(背景)の制作、それを組み合わせた写真作品をつくっています。」
とより難解に。
結局、挫折して「『人形作家』です。」…。

と、きょうもこんなことを書いて改めて悩む「人形を作りそれをつかった写真作品を作っている」私です。

もうすぐ完成する作品の背景のラフとともに、お別れです。
あともうちょっと!


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