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奨学金の貸与利率の最新動向(2021年3月)

奨学金の貸与利率の選択

早いもので、新型コロナウィルスの感染拡大によって、私たちの生活が脅かされ、大きく変化してから1年が経ちました。日本学生支援機構(JASSO)の第2種奨学金の貸与を受けていた学生さんにとっては、卒業に伴って、奨学金の貸与利率の選択をする時季でもあります。

昨年、一昨年と、奨学金の貸与利率の記事を書いていたので、今年も最新動向をお伝えして、これから奨学金の返還を始める皆さんの参考にしていただきたいと思います。

まずは、過去の記事のご紹介を。奨学金の返還に関する基本的な事柄については、こちらで確認してください。

それでは、本題に入っていきますが、まずは奨学金の貸与利率を決める2つの方法、「利率固定方式」と「利率見直し方式」について確認しましょう。

利率算定方式比較

次に、奨学金の貸与利率の動向と、返還シミュレーションについてお伝えしたいと思います。

貸与利率は昨年と比べて上昇

利率固定方式と利率見直し方式の利率の決定方法は、JASSOでは公表していませんが、下のグラフで分かるとおり、市場金利を基準に決められているようです。

基準となる市場金利は、利率固定方式は10年国債の利回り、利率見直し方式は5年国債利回りです。

貸与利率推移

市場金利は、昨年3月と比べて上昇しているので、貸与利率も上昇しました。

利率固定方式:0.07%→0.268%に上昇

利率見直し方式:0.002%→0.004%に上昇

利率が上昇したと言っても、まだまだ歴史的には低いレベルなので、大学等を卒業して、奨学金の返還を始める方にとっては、恵まれた状況であるといえるでしょう。

奨学金の返還シミュレーション

それでは、貸与利率の算定方式の違いによる、返還シミュレーションを見てみましょう。

ここでは、返還の事例として、毎月8万円の貸与を4年間受けたケース(貸与総額384万円、返還期間20年)を取り上げます。

シミュレーションのシナリオは、以下の5通り(Ⓐ~Ⓔ)です。

Ⓐ 今年度の利率固定方式の利率(0.268%)
Ⓑ 昨年度の利率固定方式の利率(0.07%)
Ⓒ 利率見直し方式で、現在の市場金利を基に5年毎の見直し利率を算出
Ⓓ 利率見直し方式で、Ⓒよりも金利上昇が緩やかな場合
Ⓔ 利率見直し方式で、Ⓒよりも金利上昇が急な場合

返還シミュレーション

利率固定方式を選択する場合の総返還額は395万円で、昨年(387万円)と比べて8万円増加しています。

一方、利率見直し方式を選択する場合は、5年ごとに利率が市場金利に基づいて見直されるので、返還総額は市場金利の動向によって異なります。

現在の市場金利を基に想定(予想ではないので注意)したシナリオⒸだと、利率固定方式とほぼ変わらない397万円で、それより金利上昇が緩やかなⒹだと390万円、金利上昇が急なⒺだと413万円です。

個人的には、Ⓔの可能性は相対的に低いかなと思います。また、もしⒺになっても、それによって返還が困難になるレベルでもないので、今回は利率見直し方式をお薦め、としておきます。但し、皆さんは自己責任で決めてくださいね(笑)。

最後に、JASSOではコロナ禍のために様々な困難な状況にある学生さんや、奨学金を返還している方に対して、救済措置を設けています。奨学金についてお困りの方は、以下のサイトをご覧になってください。


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