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【元学長の体験的大学論】 日本ではなぜ社会人学生が増えないのか

若くして二つの大学で学長を経験した政治学者として、日本の大学についてもたくさん思うところがある。
そこで、【元学長の体験的大学論】として連載を始めることにする。あえて論証よりも独断的な主張に偏向した記事として書いていく。


(6月6日追記)完全オンライン大学「ZEN大学」開設のニュース
こんなニュースが飛び込んできた。この記事とも関連するのでリンクを追加しておきます。


第一弾は、日本で社会人学生が増えない理由についてである。

まずは、チャボくんに聞いてみた

まずは、チャボくんと会話してみた。

(注)「チャボくん」とは、ChatGPTのことです。
私が勝手に「AIチャットボット」を略して「チャボくん」と呼んでいます。


(私)日本で社会人学生が増えない理由を簡潔に整理するとどうなりますか。

(チャボ)日本で社会人学生が増えない理由は、以下のような要因が考えられます。
・既存の就職システムが新卒採用に偏っており、社会人学生を積極的に受け入れる文化が根付いていないこと。
高い学費負担や時間的制約があることによる負担感。
・社会人向けの教育プログラムの種類や質に限界があること。
・社会人学生を対象とした奨学金や支援制度が充実していないこと。
これらの要因が複合的に影響し、日本では社会人学生が増えづらい状況が続いています。

ChatGPT

とてもよい整理だと思います。ある程度、チャボくんと会話したのちに上記の質問をしたからかもしれません。

新卒採用に偏った就職システム
・高い学費
・教育プログラムの限界
・支援制度の不備

ちなみに最初の回答はこうでした。

(私)社会人学生が日本ではなかなか増えません。アメリカと比べてもかなり少ないと思います。なぜ、日本では社会人学生が増えないのか。

(チャボ)日本では、社会人が大学に通いながら勉強をすることを「社会人学生」と呼びます。日本において社会人学生が増えない理由は、以下のような要因が考えられます。

文化的な背景 日本の文化においては、一度就職したらその企業で一生働くことが一般的です。そのため、社会人が再び学校に戻ることに対する社会的なプレッシャーや偏見が存在する可能性があります。
費用面 日本の大学の授業料は比較的高く、また、社会人学生は仕事との両立が必要なため、収入が減ることによる負担が大きくなります。そのため、多くの人が社会人学生になることをためらう傾向があると考えられます。
専門職の需要 日本では、多くの職業で専門的な知識や技能を身につけることが求められていますが、大学で得られる一般的な知識や技能だけでは、職場でのスキルアップにつながらない場合があります。そのため、社会人学生にとっては、より実践的な技術やスキルを身につけるための専門学校や短期集中型の講座などの選択肢がより魅力的に映るかもしれません。
就職における学歴の重要性の低下 近年では、学歴が就職において必須ではなくなってきているという認識が広がっています。そのため、社会人が大学に通うメリットが減少している可能性があります。

以上のような要因が影響していると考えられます。しかし、最近では、社会人向けの大学院や専門学校などが増え、社会人学生が増えている傾向にあります。今後も、社会人が自分自身のスキルアップのために学ぶことが当たり前となる社会に変化していくことが期待されます。

文化的な問題にしてしまっているのが、この回答の最大の問題です。学歴の重要性の低下というのも論点がずれています。
問題は「社会人が自分自身のスキルアップのために学ぶことが当たり前となる社会に変化していく」ことではなく、「社会人が自分自身のために学べることが当たり前となる大学に変化していく」ことにある。


日本で社会人学生が増えないわけ〜私の体験的大学論

なぜ日本では社会人学生が増えないのか。以下、私の体験的大学論である。

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