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【連載】日本の音大に未来はあるか?

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「日本の音大」をふたつも、しかも学長として、いやというほど経験した政治学者として、音楽に憧れ音楽に夢み音楽を志す若い世代のために、日本という国の将来のために、音大の未来について語… もっと読む
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2023年5月の記事一覧

「日本の音大」の歴史的起源 〜 日本の音大に未来はあるか? 第4章

【連載】日本の音大に未来はあるか? この記事が3本目の記事となります。第4章にあたります。 全体は、「序章+13章」の全14章(14本の記事)から構成される予定です。 全体の序章にあたる記事をまず最初にお読みください。すぐ下のリンクから読むことができます(有料記事)。 【執筆済】 序章 「日本の音大」に未来はあるか? 第1章 クラシック音楽の二つの意味 第4章 「日本の音大」の歴史的起源(☜この記事) 「日本の音大」の歴史的起源「日本の音大」の歴史は、明治維新政府がそ

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【こんな人生もある】音大アドバイザーという肩書

私が音大に関わるようになったのは、1996年4月のことだった。 公立の中高を卒業して進学したのが法学部。それも国立大学、かつて旧帝大と呼ばれた大学の一つだ。1996年3月にその大学の助手の職を辞するまで、国公立の世界しか知らない人生だった。 そんな私が、私立の音楽大学に専任講師として赴任することになった。

《書評》 『音大崩壊』(2022)

筆者の大内孝夫さんは、『「音大卒」は武器になる』(2015) で、一躍有名になった。音大や音楽教室をはじめ音楽業界では、いまや「時の人」である。 果たして、音大は崩壊するのか? それとも、筆者が本書で提案する「音楽教育を救うたった2つのアプローチ」に従えば、日本の音大を救うことができるのだろうか? 評者は、現時点において、日本の音大の未来に対してきわめて悲観的である。ふたつの「音大」で学長を務めた経験からいっても、大内さんのいう「たった2つのアプローチ」だけでは、日本の

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無償で演奏しちゃいけないと音大生に言い続けてきた私がいま、無償で文章は書いちゃいけないと自分に言い聞かせている。

気がつけばいま下書きが76本もある。。。それはさておき、本題へ。 その前に、私のプロフィール。念の為。 無償で演奏しちゃいけないと音大生に言い続けてきた私がいま、無償で文章は書いちゃいけないと自分に言い聞かせている。じつは、タイトルだけで言いたいことは尽きている。だが、それでは記事にならないので、少しだけ解説したい。 音大生は演奏ができる。 音大の教育内容も多様化したので、最近はそうでない音大生もいる。が、それもさておき。 学生だから無償で演奏するのが当然? その

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