恋する寄生虫

今回は「恋する寄生虫」について。
先日池袋のスクリーンで映画の予告版が流れていた。
恋と寄生虫があまりにも因果関係がないので気になったのが始まり。

気がついた時には書籍を購入していた。

〜あらすじ〜
何から何までまともではなくて、しかし、紛れもなくそれは恋だった。

「ねえ、高坂さんは、こんな風に考えたことはない?自分はこのまま、誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか。自分が死んだとき、涙を流してくれる人間は一人もいないんじゃないか」
 失業中の青年・高坂賢吾と不登校の少女・佐薙(さなぎ)ひじり。
二人は、社会復帰に向けてリハビリを共に行う中で惹かれ合い、やがて恋に落ちる。
 しかし、幸せな日々はそう長くは続かなかった。彼らは知らずにいた。二人の恋が、〈虫〉によってもたらされた「操り人形の恋」にすぎないことをーーーー。

〜感想〜
ライトノベルなのだが、重い。
重いと言っても、重苦しいということではなく、重厚であるという意味。
300頁程度の物語にも関わらず、巻頭から入り込んでしまう。
どれくらい入り込んだかというと、電車で読んでいて、終点まで乗り過ごしたほど。笑

本書では、寄生虫について木目細かにかかれている。かといって虫嫌いな私が目を背けるほどではなく、「ふ〜ん」と嫌悪感なく読めるくらい。
虫嫌いにも嫌悪感を与えず、かつ丁寧な描写ができるのが素晴らしいと思ったのが第一の感想。

ここからは内容について。
寄生虫がないと始まらなかった恋。
私達は本当に「自分の意思」で、物事を決断しているんだろうかっていう生まれて初めての疑問が浮かんだ作品。
死にたがりの私には共感しかなくて、


ここからは余談になるのだが、私はこのnoteを書いている時も乗り過ごしてしまった。
物語に入り込んだというのは言い訳で、ただ私がぼやっとしていただけなのかもしれない。
虫のせいにしたいと思う今日この頃である。

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