無職日記#41 白露は迷霧のなか
散歩:9902歩
上の文章を引用したのは私ではない。
私がたまたま読んでいたこの本のこの文章に誰かが横線を引いていたので、何となく残しておきたくなったのだ。
図書館の本に個人的な落書きをするのはどうかというところではあるけれど、線を引きたくなる気持ちも分からないではなかった。
作家・遠藤周作が近しい人々の死を通して、また自身も大病に伏せがちな老境で書き上げたこの本には確かな、死を自然現象以上のものとして考えたことのある人にしか分からない引力がある。
線を引いたのは一体どんな