「たばこ / 音街ウナ」歌詞解説。

初めまして。ボカロPをしています、たかはっPと申します。

今回は、以前投稿した「たばこ」という楽曲につての歌詞解説を読んでみたいとのコメントをいただきましたので、自分なりに解説してみたいと思います。
  あくまでも、この解説は、作者の考える1つの意味として読んでいただければと思います。きいてくださった皆さんが考えた、意味も1つの意味ですので、こんな意味もあるんだー程度に読んでいただければ幸いです。

楽曲は下記URLになります。
YouTube / https://youtu.be/Z2zD9OPki-w
niconico / https://www.nicovideo.jp/watch/sm36620538

歌詞解説が初めてなので、上手く解説できるかわかりませんが、解説していきます…


1番

「どうしようもない罵詈雑言で 生きた心地な風感じてた」
 主人公が、日常生活(学校生活、或いは社会)で、周りの人から傷つくような暴言を吐かれたりして、心が傷ついて、落ち込む日々を過ごしていた。
 毎日の様に続くので、それが当たり前なんだと感じ始めていた。

「「リスト」に刻まれた感情は 瞳濡らしても零れないな」
 当たり前と感じつつも、どんどんと心が病んでいき、ついには涙が零れ、リスト(手首)を切ろうとした。しかし、自分自身で傷つけるのが怖くて、上手く切れなかった。

「何もかもが嫌になっちゃって 青い箱の一つ灯火を」
 自分自身では何もできない。みんなに迷惑をかけ続けている。もうどうなってもいいやと思い、青い色のパッケージの煙草の箱から1つ煙草をとりだして、火をつけた。

「呼吸に含ませてみたけれど 煙が苦しくてむせ返す」
 煙草を吸ってみたが、初めてだったので、すぐにむせてしまった。
苦しかった。

「残像に君 少し想う 懐かしい日々 少し緩み」
 煙草を吸って少しクラっときてしまった。その時に、昔のことを思い出した。好きだった人との楽しい思い出が頭をよぎった。

「後味苦み 少し感じて まるで君と同じね」
 急に煙草の苦みを感じた。好きだった人に振られたのを思い出した。
最初は、あんなに仲良くしてくれたのに、最後は怒鳴って主人公を見捨てた。煙草の味が、それに似ているなと思った。

「煙が踊ってる部屋の片隅で泣いていた」
 煙草の煙が部屋中に充満していた。その中で主人公は昔のことを思い出して、さらに泣いた。

「私の頭を撫で下ろす様に殴っていた」
 慣れない煙草を何度も吸って、嫌なことでいっぱいになって、頭がクラクラして、まるで誰かに殴られているような感覚がした。

「人々は色々あり過ぎて永遠迷子で」
 この世には、たくさんの人が居るが、主人公がどうしたら、みんなが「普通」に接してくれるかわからない。ずっと迷子で、捜している感覚がした。

「数多の銘柄から身に逢うものなんて無かった」
 煙草もたくさんの種類の銘柄がある。人も色んな性格がある。けれど、主人公は、誰にとっても必要とされていないんだと思った。


2番

「どうしようもない程の罵声も 私の為なんだと教えた」
 何故、こうなったのか。過去を少し振り返ろうと思い、自分自身がまだ幼かったころ(こどものころ)思い出した。
 両親は、主人公に対してみんなが怒ったりするのは、「普通」ではなくて、間違ったことをしているから。それを正すためなんだと叱責しながら教えてくれた。

「幼き心に染み渡るも 刺激が強すぎて吐きそうだな」
 純粋な主人公は、「普通」ではないことをしている自分が悪いんだと思った。怒られないように、下手に発言したり行動したりせずに、じっとしていよう。そう思った。とにかく、怒られるのが怖かった。殴られるのが怖かった。

「からから辛い 煙撒いて 言葉と共に 吐き散らした」
 煙草を吸いながらそんなことを思い出していた。この青い色のパッケージの煙草は、両親が吸っていたものと同じだった。辛さがあり、喉が痛くなった。両親は、いつも煙草の煙を吐くように叱責していたことを思い出した。

「溜息ついて 喉が渇く あなたと同じね」
 両親はいつも、煙草を吸いながらコーヒーを飲んでいた。
主人公も自分自身が幼いころから悪い子だったことを思い出して、自分に溜息をついた。辛い煙草を吸って喉か渇き、水を飲んだ。
 両親は主人公に対して、主人公は主人公に対して、煙草を吸いながら叱責している。両親と同じことをしているなと思った。


ラスト

「白い箱の一つ灯した小さな火の香り」
 甘い味がすると教えられた、白い色のパッケージの煙草の箱から、1つ煙草を取り出して、火をつけた。

「甘い苦い甘い 私の部屋でくるまっていた」
 煙草を吸うと、甘い香りと煙草の苦い味が混ざっていた。慰められているような、殴られているようなそんな感覚がした。部屋中が、甘さと苦さが合わさったような煙が充満していた。

「人々は色々あり過ぎて永遠迷子で」
 「普通」になろうと生きてきたつもりだったが、未だに「普通」にはなれていなかった。部屋を見渡すと煙が充満して、何も見えずに迷子になっている気がした。

「数多の銘柄にも当てはまらなかった私」
 煙草はたくさんの種類の銘柄があるように、人々も様々な性格だったりする人が居るが、主人公はどの「普通」にも当てはまることは無いんだと思った。

「煙と香り染みついた服 重ね着で家を飛び出してた」
 部屋で煙草を吸っていたので、煙草の煙が服に染みついた。服の上からもう一つ服を着ているような感覚だった。服の香りと煙草の香りが合わさっていた。その格好のまま、決心した主人公は家を出た。

「終電と交わった踏切 向こうに映った影消えていた」
 踏切まできた主人公。街灯が主人公を照らして影ができていた。時刻は深夜。次に来る電車がおそらく最終電車だった。そして。踏切の遮断機がおりて、電車が通った。
 電車が過ぎると、先ほどまで街灯に照らされていた主人公の影が、消えて無くなっていた。



長くなってしまいすみません。作者的解説はこんな感じです。
こんな意味もあるんだと感じながら、楽曲をきいていただくと、また違ったように聞こえるかもしれません。

あくまでも、1つの意味ですので、そこだけよろしくお願いします。
とくにこの楽曲に関しては、様々な感じ方をしていただければと思い、あえてわかりづらく作詞しました。(もしかしたら、すぐわかった方もいるかもしれないですが…)

これからも、様々な楽曲を制作していければと思っていますので、よろしくお願いします。また、この解説でもわからない点などありましたら、コメント等お気軽にしていただければと思います。


たかはっP

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