イジリ、イジメは嫌いだ!
イジリ、イジメは嫌いだ!
「みんなと同じじゃなきゃダメなんだよ、せんせーに言ってやろ!」というフレーズを子供時代に何度も浴びてきた身として、この「いじり」の空気はたいへんに居心地が悪い。でも、テレビの現場でもそこから脱却した笑いをやろうとしている人たちも今はたくさんいると聞くので、どうかマジで早く、そっちの方面がポピュラーな笑いの文化として花開いてほしい。切実に。
主語がデッカイ話をするのを許してほしいが、前から日本の社会って小学校の教室がそのまんま続いてるなと感じてる。いい年こいた大人が「みんなと同じじゃなきゃダメなんだよ、せんせーに言ってやろ!(大意)」を堂々と発言することも少なくない。
私はもうそれを聞きたくない。大人として。
=王谷 晶=
私は母校である四日市高校や名古屋大学に1ミリの愛校心も持ち合わせていない。同じ服装で、同じ髪型をし、同じテキストを用いて、同じカリキュラムで、同じ空間に閉じ込められて学ぶ以外に選択肢がない。自由であるはずの部活動も事実上「強制」であることが多い。
「なんだ、これは」。私はその挙句に、ノイローゼで入院騒ぎを起こしてしまった。大学入試の5日前のことだった。
この制度は、外国なら刑務所以外にないのではないだろうか。私の指導していたアメリカのローガン中学校では、制服はないし、髪型も自由だし、科目は選択制だったし、クラスは存在しないし、部活動も制度自体がなかった。
刑務所には、いつの時代も牢内名主のようなボスが必ず生まれる。
江戸時代、囚人の中から選ばれ、長として牢内の取り締まりなどに当たった者。牢内名主。
それがイジメを生むのだ。いつまで、こんな制度を続けるつもりなのか。
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