プール監視員物語season2020、第四話「これが上級プール監視員だ!!」

リーズナブルな寿司屋で焼酎のお湯割を頼んだのだが、

「御自身で割ってくださいと」

出されたその湯呑には、殆どお湯を注ぐスペースがないくらいに、たぷんたぷんの量で焼酎が注がれていた今日この頃、皆さん如何お過ごしでしょうか?

ほぼロック。

焼酎がちょっとぬくもるくらいしか入りませんでした。

サービスが良すぎるのも如何なものか。すぐ酔いつぶれそうになりました。

ほろ酔いを楽しみたかったんですが、、、

さて、『プール監視員』と聞くと、

「どうせ、30分監視台に登って、30分待機という名目の休憩でしょ?仕事つっても、30分毎に休んでるなら、実質4時間しか働いてないやん。楽な仕事ですねぇwww大学生ならいざ知らず、そんなん40前のおっさんが仕事として選ぶって、どうなのよwww」


と思われるかもしれない。

はっきり言って、

その通りである。

ただし、私を一般的なプール監視員と同等には扱っていただきたくない。今回は、上級プール監視員の1日のスケジュールを記載し、熱心な読者諸兄には、上級プール監視員とは何者か?という事を見ていただきたい。


「上級プール監視員にとって、待機の時間は自分との戦いである。」


この言葉の意味を、君は知る事になる。

まず、私は掃除の時間には出勤しない旨を伝えているので、他のプール監視員が9時半出勤の所、10時から出勤する。

そして、出勤するやいなや、30分待機となる。

何を待機するんだということなのだが、なんにせよ待機である。


その最初の待機からして、上級プール監視員はやる事が決まっている。

館内の人目につかない秘密の場所で筋トレを行う。しかも、私が行っている筋トレは、元プロ格闘家に監修していただいている、プリズナートレーニング。上級プール監視員ともなると、パーソナルトレーナー(以後PT)つきなのである。

筋トレ終了すると、回数の報告。

そこから、ストレッチが始まる。股関節周り、肩甲骨周り。今年の夏の目標は、背中で手を組み合わせるレベルまで柔らかくすること。上級プール監視員ともなれば、目標を立てての行動が基本となる。


そうこうしてると、監視の時間。

監視台の上でもやる事がある。上級プール監視員にとって、監視などできて当たり前なので、監視しながら何が出来るか、という事になる。

監視台の上で座りながらできる事。

それが、


『足ツボマッサージ』


だ!

外側だけを鍛えるのではなく、内臓から健康を調整するのも怠らない。我ながら、さすがは上級プール監視員だと感心する。


さらに、その後も待機中に、近所のコンビニのイートインコーナーでアイスコーヒーを飲みながら、人生の今後について思想探訪を行ったり、プール内に潜ってロングブレスによる、「禅の呼吸」を連想させる潜水を行う。

もちろん、あれやこれやと詰め込むだけが上級プール監視員ではない。

昼飯は、PTより指導を受けた、蒸し胸肉に温野菜で構成された、まさに上級の人間しか食すに値しないと思わせる手作りの弁当。

さらに、「昼寝をする」、というゆとりも忘れない。このあたりは、カリフォルニアのシリコンバレーで働くITエンジニアを想起させる。


そう。このように、スケジュールをこなしていると、いつの間にか1日は終わってしまう。

ここまで読んでいただけたならば、初めに記載した、

「上級プール監視員にとって、待機の時間は自分との戦いである。」

という言葉の意味も理解していただける事だろう。


そして、熱心な読者諸兄であれば察しがついていることだろうが、この文章も当然プールの待機中に記載しているのだ。

なぜなら、私がただのプール監視員ではなく、


上級プール監視員


だからだ!!


さて、

それでは、またWEBで会いましょう。