見出し画像

建物新築補助は今回が最後!事業再構築補助金第5回公募開始


第5回事業再構築補助金公募開始

2022年1月20日、第5回目となる事業再構築補助金の公募開始が発表されました。
・電子申請の受付開始:2月中旬予定(詳細は未発表)
・応募締め切り:3月24日
となっており、今回は公募開始から締め切りまで2か月と、期間が長く設けられています。国も探り探りこの補助金に関する事業を運営しており、公募の度に少しずつ制度の変更が入ります。今回見直された項目は以下の3点です。
(1)補助金を活用して行う新規事業が満たすべき売上高の要件が緩和
これまで事業再構築によって取り組む新事業は、3~5年間の事業計画期間を経て、会社全体の総売上高の10%以上とならなければならないという要件がありましたが、今回から付加価値額が15%以上でも要件を満たすことが加わりました。
付加価値額とは「営業利益+減価償却費+人件費」で算出する指標です。事業再構築で取り組む新事業は売上を大きく確保するのは難しいものの、高利益率のため利益貢献度合いが大きい場合などはこの要件を満たせるか?が補助金申請の俎上に乗るかどうかの判断材料になります。
判断に迷う場合、不安な場合は、金融機関や私たちのような認定支援機関にご相談ください。

(2)工場や店舗等の賃借料が補助対象経費に
貸工場・貸店舗等の賃借料が補助対象経費に加わりました。これまで、新たな工場や店舗を構えて事業再構築に取り組む場合について、その工場や店舗を新築する費用、改装する費用が補助対象となってきましたが、賃借料も補助対象となりました。

(3)農事組合法人が対象法人に追加された

詳しくは以下のリンク先の補助金事務局から発表された「第5回公募における主な見直し項目」をご覧ください。


事業再構築補助金:第5回公募における主な見直し項目

建物新築が補助対象となるのは今回の公募が最後

従来の補助金と違って事業再構築補助金に注目が集まったのは、建物費(工場や店舗の新築、改修等)が補助対象経費に認められていた点でした。
次回の公募からここに大きな変更が入り、原則、建物費は改修のみとなります。つまり、事業再構築に取り組むための新築費用の補助は今回の公募が最後となります。新事業のために工場や店舗の新築をご検討の事業者様は、まだ事業計画を作成するために時間があるので、本補助金の申請をご検討ください!

申請時のポイント

多くの事業者様の事業再構築補助金の申請を支援させていただきましたが、申請するにあたり大きなポイントとなるのは以下の点です。

新型コロナウイルスの感染拡大によって事業に大きな影響が出たこと

コロナ禍で苦境に立たされた事業者を支援するための補助金なので、やはり、コロナ禍による事業への影響(主に売上の減少)を受けての新事業開発を支援するという主旨がとても強い補助金です。そのため、補助金を申請するための売上減少要件を満たしていても、その売上減少の原因が新型コロナウイルスによるものなのかどうか、その因果関係が重視されています。

ただ、売上が下がっているだけだと本補助金の主旨に合わない、と審査員に判断されてしまうわけです。
申請をご検討の際は、コロナ禍との因果関係をよく分析して臨んでいただければと思います。

つぎのポイントが以下です。

新型コロナウイルスの感染拡大が続いても、影響を受けにくい新事業であること、コロナ禍でも強い新事業であること

「コロナ禍を受けて事業を再構築する」というのが補助金の主旨のため、これまでと同じように緊急事態宣言の発令、まん延防止措置の発令によって大きく影響を受けてしまう事業は、事業再構築として有効と判断されにくいです。そのため、新規事業開発を行いたい事業者様からたくさんご相談をいただくのですが、上記の観点から申請は難しいです と回答させていただいているケースもあります。

コロナ禍でも収益が確保できる事業、コロナ禍だからこそ生じた新たなニーズに着目した事業であることが、この補助金の主旨に合致します。申請しようか迷われている事業者様はぜひお気軽に私たちにご相談ください。


今後の公募予定

2022年度も事業再構築補助金は経済産業省の「中小企業等事業再構築促進事業」として予算が組まれており、4月以降も連番で第6回・・・と公募が続きます。昨年12月時点での経済産業省の資料では、第6回以降はあと3回程度の公募が予定されています。

10年20年後の会社の将来を考え、未来価値を創造する事業を新たに始めるためには、じっくりと事業の構想を練る必要があります。補助金を活用できるチャンスはまだ続きますので、早めに私たち認定支援機関にご相談いただき、ぜひ一緒に将来構想を作っていきましょう!

補助金に関してはこちら↓の記事もご覧ください。

UI志援コンサルティング 池田




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?