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うちの師匠はしっぽがない 11話 物語制作者のための分析

●今回の特徴

・陸に上がった河童、の展開。敵地に迷いこんで非日常を受け入れるまでの(つまり一幕の)サブプロットに使えそうです。

・か弱い存在が酷い目に遭う、という感情移入のテクニック
これは全体的な話ですが、主人公の試練の途中で賢者キャラの過去を知らせることによって、試練達成へのカタルシスがぐんと高まる。シーンの配置が如何に大事かわかる回。

・終わり方のエモみが強め。

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※●はメインプロット、Sはサブプロット、Cはコミックリリーフの略です

◇今回はずっと賢者キャラの回想◇

●セットアップ1
・主人公の賢者キャラと、その師匠の出会いのシーン。賢者が傷ついて瀕死のところを、師匠に引き取られる。

●インサイティングイベント
・まだ下っ端の頃の四天王達が新参の賢者に出会う。

●逃げられない
・賢者は溶け込もうとしない(正体は狐で、人間を憎んでいるので)
師匠は四天王二人に仲良くしてくれるよう頼む。

20% プロットポイント1

●セットアップ2
・賢者はルールを知らず周りを呆れ返させる。悪気はない(箸が使えず犬食い、礼儀を知らない)
部屋にある神社が埃をかぶっていて、気分を害する賢者(伏線)

〇リアクション
・四天王は賢者が居ない時に話す。一人は対立要因、一人はなだめる要因。

30%

●ピンチポイント1(リアクション的)
・賢者は一人になって今の境遇を憂う。反発を深めていく(人間への)。

40%

●忍び寄る悪者
・師匠が仕事へ。そこでも賢者は反発している。仕事先で師匠は無礼な目に遭うが、自分の仕事を全うしている(落語をしているが、誰も聞いていない)

●ピンチポイント2
・仕事先の相手が、賢者の大事なものを壊す計画を立てている(建築関係で、古い神社を壊す)※伏線回収
・賢者は師匠に拾われることになった、人間に痛い目を負わされたことを思い出す。賢者が相手へ危害を加えようとした時に、師匠が先に手を挙げる。

50%

〇ピンチポイント2のリアクション
・ぼこぼこにされている師匠。庇われたことを不服に思う賢者
師匠は自分の仕事に対する想いを話す。賢者は少し心が動く。
※師匠も同じく人間嫌い

60%

●クライマックス
・師匠は仕事でとっておきを見せるという。組織の仲間や四天王達はめったに見れないもので驚く。
・それは賢者のための内容で、賢者は心を完全に動かされる。

80%

●報酬を得る
・セットアップ2の伏線回収で、変化を見せる。
(四天王二人は賢者が気分を害した神社の掃除をしている。箸の使い方をおそわるなど、仲良くなっていく)

90%

●エピローグ
・時を経て、賢者なりに価値観を非日常へ改めていく。
・師匠がなくなり、遺言で賢者が(主人公が現れるまで)弟子を取らなかった理由が明らかになる。
・また一人になってしまったと憂いている賢者。主人公との出会いのシーン直前で終わる。


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