【ラノベ新人賞】豚のレバーは加熱しろ/プロット分析,抽出

●全体の特徴

・ネット向けの構成
・幕転換はグラデーション気味（多分ない）
・力ではなく頭を使う系の主人公
・使い捨てキャラ多め

●ちょっと感想
・ちょくちょく挟まれるM向けのコメディは人を選ぶと思うが、純粋に面白かった。もっとヒロインに豚さんと呼ばせてほしかった（真顔）

・「地の文を読むな」みたいなツッコミはメディアミックスした時どうなるんだろうかｗ

・「豚」であることの枷はちゃんとあったが、豚である必要がいまいちなかった。主人公の理系でミステリオタクっぽい設定が宙ぶらりんだったので、それなら梟なりイルカなりの方が良かったような気はする。まぁそれだと面白くないんだけども・・・。

ーーーーーーーーーーーー

※●はメインプロット、Sはサブプロット

●セットアップ１
・いきなり非日常へ放り出される主人公。支援者兼ヒロインに救われる。非日常の諸々を紹介される(読者への説明)
・その中で主人公は目的を定める(日常へ帰るために、とある人物へ会いに行く)。それには偶然ヒロインの目的と同じでお供してくれることになる。

●準備
・その前にヒロインはやることがあり、でかける。

【S１インサイティングイベント】
・そこでトラブルに遭い、主人公が手助けする。トラブルを負う原因を聞くと、主人公を最初に助けたときに身を削っていたことが理由だと判明する。(この原因を失くすために出掛けていた)
【S１準備】
主人公は恩を感じ、力になる。作戦を考える。その作戦は主人公がイベントに強制参加し、身を呈することでなんとか進む(お祭りの出し物になる)
※一瞬だめそうな展開を挟む。
ヒロインが作戦外の事をいってしまい、成功の難易度が上がる。
【S１プロットポイント１】
主人公は逃げ出すつもりで一度捕まる。

20％

●門番
・捕まっているシーン。これまでのヒロインの言動で何か隠し事がある気がしている主人公。そんなことを考えながら、見える範囲で周囲を確認して脱出の作戦を立てる。
・ヒロインがイベント前に会いに来る。主人公はイベントの詳しい内容を尋ね、イベントの終わりに落ち合う場所を決める。
・緊張しつつもイベントを上手く終える。作戦通りに逃げ出すこともなんとか成功する。

●死の臭い１
・逃げ出すときに怪我をしていたが、合流場所へ急ぐ。しかしその最中、自分が逃げ出したことによりヒロインの命が狙われていることを知る。怪我をしている足でなんとか刺客より先回りしヒロインに危険が迫っていることを教える
・急いで対策を寝るときに、ヒロインの隠し事を知る(もうここには戻ってこない)。主人公は作戦を練り、ヒロインと一緒に決行。成功して刺客を倒すが、主人公も瀕死の傷を負って気を失う。

30％　グラデーション気味に二幕へ

●セットアップ２
・主人公が目を覚ますと、ヒロインが最初と同じ方法で助けてくれていた。が、かなり無理をしてボロボロ、そのまま二人は目的地へ目指す。
・道すがら、隠されていたヒロインの目的を聞く。ヒロインの過酷な状況や追手がいることを知り、主人公は守ることを誓う。

●アイテムを得る（この場合、戦闘力という仲間）
・最初の中継地点へ。かつてヒロインと同じ枷、能力を持つ支援者に出会う。支援者の護衛としてもう一人武装した支援者もいる。
二人との仲が深まるイベントを負えて、護衛役の方の支援者が旅に同行することになる(一悶着ある)。

50％

●お楽しみパート、忍び寄る悪者
・次の中継地点。仲間との交流を深めつつ、世界観の補填をしつつ、敵の出現を予感させる伏線がある。
・ヒロインと同じ能力をもつ人物から救援がある。主人公達は向かうが、怪しいところがあり罠を警戒する。
・主人公の策により罠を見破って敵を倒し、救援をしていた人物を救出する。

70％ちょい手前

●最後の晩餐
・新たな仲間を連れて目的地へ。目的地には入ると出れないような危険な場所であり、支援者が主人公へ覚悟を聞く。支援者は主人公を認めてアイテムをくれる。(支援者は戻らねばならないため、目的地までは行けない)
・目的地直前で仲間達は覚悟を話し合う。どれだけ過酷な道か読者への提示。
・主人公にだけ、最後に仲間になったキャラが秘密を打ち上げる。実はもう永くなく、何かあれば見捨ててほしいという。助けた恩を命で報いたい。さらに目的地への入り口は見つけるのが難しいことや、見つけるためのヒントを聞く。

75％　３幕へ

●死の臭い２
・最後のダンジョンへ。急に追っ手が現れ、最後の仲間が身代わりになってやられてしまう。
敵は冒頭で主人公とヒロインを襲ってきた相手であり、さらに支援者の仇でもあった。
主人公が好機を作り、支援者がしんがりを勤める形で敵を抑え、主人公とヒロインは先に行く。

・奥まで進むが、敵一人に追い付かれてしまう。ここでも主人公は策を立て、支援者にもらったアイテムを使い敵を倒す。

・最後の門番と出会い、死んだ仲間のヒントを使って目的地への侵入を試みる。成功し、二人はついに目的地へ到着する。

87％

●クライマックスへの準備
・目的地で報酬を与えるものと出会う。
・主人公は欲しいものも手に入れることになるが、そうするとヒロインと永遠に離れることになる(人に戻るには元の世界に帰らなくてはならない)
・さらに世界の仕組みの説明や、ヒロイン自身も知らなかったヒロインの正体を知る。高いポテンシャルを秘めている。

93％

●クライマックス
・二人は別れを前に最後の時を楽しみ、互いの思いも打ちあける。ヒロインは最期まで主人公と一緒にいたい事を望むが、主人公はヒロインの人生を想って元の世界に戻る信念を曲げない(主人公が戻らないと良い身分になれない)
・主人公とヒロインは互いの幸せを祈り涙の別れを遂げる。

●エピローグ
・日常に帰ってきた主人公。変わらない日常を送っていたが、二度と戻れないはずの非日常への切符が再び手に入りそうなことを知る。