チェンマイ県チェンダオ郡の洞窟が閉所恐怖症には怖すぎる
タイ北部の中心は間違いなく古都チェンマイだ。チェンマイ県の県庁所在地で、かつてはランナー王朝があった地域として知られる。しかし、チェンマイ県の見どころはそれだけではない。海こそないが、山の自然や少数山岳民族の村など、郊外にもたくさんの観光スポットがある。その中でおすすめしたいのがチェンダオ郡だ。ここに洞窟があり、タイ国内のほかの洞窟の中でもなかなかハイレベルに怖いところだった。
チェンダオ郡はチェンマイ市内から車で1時間半かかるかかからないかくらいか。距離的には80キロくらいなので、バンコクからアユタヤの距離感に似ている。
チェンダオやその周辺には少数民族も暮らしているし、温泉もある。日本人が開発した温泉もあるのだが、その人物はチェンマイでいろいろやらかして逃亡中という話を聞いている。
また、チェンダオ郡はミャンマーと接していて、数年前は国境ゲート開設の話があった。タイの企業がこぞって土地を買いあさり、不動産バブルになっていたエリアでもある。結局国境は開いたのだろうか。そのあたりの話を今は聞かない。
チェンダオはタイで3番目に高い山がある。チェンダオ山だが、ボクはこの山とこの街に縁があって、何度か足を運んでいる。
そんなチェンダオ山の麓にあるのが「ワット・タム・チェンダオ」だ。チェンダオ洞窟の寺という意味で、この寺院内には洞窟があるわけだ。まあ、タイは人が入れる洞窟は自然公園内か寺院内なので、その点においては決して珍しいものではないのだが。
タイ国内のほかの洞窟はどこもそれほど深くなくて、アグレッシブな洞窟は少ない。2018年にチェンライ県でサッカー少年たちが洞窟に閉じ込められたが、あのレベルの洞窟はそれほど多くないのだ。もちろん、一般の人が入れる洞窟の話で、未発見だとか、進入禁止の場合はすごいところもあるかもしれない。
チェンダオの洞窟の前にそこで働く人の子どもたちが遊んでいた。たぶん、少数民族の子なのかなと思うが、どうだろうか。北部の訛りとかと違い、少数民族の話すタイ語は特徴的で、それによってすぐにわかるが、子どもたちだと話してもイマイチそのあたりはわからなかった。
チェンダオ山から湧き水が出てきているのか、寺院の池はタイでは珍しく透明度の高い水が張っていた。
魚影まで見える。魚はメコンオオナマズなど。かなり大きなサイズで、見ているだけで興奮する。
洞窟の入り口はこうなっている。この先から洞窟の入り口になっているのだが、このあたりはほかの洞窟寺院と同じような感じだ。洞窟は大概温度が一定なので、冬は暖かく、夏は涼しい。バンコクから西に行ったラーチャブリー県の洞窟は死ぬほど蒸し暑くて最悪だった。このチェンダオ洞窟はそんなことはなかったのでよかった。
入り口こそこのように階段が整備されているし、電気も通っているようだった。
隙間からは明かりも見えるし、このように仏像が並んでいるところはなんら問題はない。こういう洞窟を鍾乳洞というのだろうか。
さらにその先に行く場合、そのまま入って行ってもいいが、ガイドのおばさんが待っていて、ランタンと案内を有料でどうかと言ってきた。どちらを借りずとも行けるらしいが、よくわからないので頼んでみた。値段は憶えていないが、高くない。100バーツしなかったような(当時)。
そして、奥はこうなっていた。ガイドを頼んで正解だった。ランタンは持ってくれるし、なにより、這いつくばって行かなければならない箇所があったり、逆にランタンの光が届かないくらい広い空間があった。こんなのひとりでは行けないし、ランタンなしでは怖すぎる。ガイドのおばさんがいてくれて本当によかった。閉所恐怖症の人はたぶん這いつくばるところでギブアップすると思う。
確かこれが最も奥にあった祠だったはず。
途中の広い空間なんかはコオロギなのかなんなのか、見たことのない虫が地面を這ってランタンの光に集まってきた。怖すぎ。ナウシカとかスターシップ・トルーパーズの世界だ。
チェンダオ洞窟寺の駐車場近辺にはサムンプライの販売所があった。サムンプライとはタイ料理では香草という意味になるが、タイ伝統医学においては生薬のことで、このチェンマイの山々もその生薬の産地のようである。
毛の生えたようなよくわからないものもあったりなど、わかる人にはたぶん宝の山なのではないか。
チェンダオは安い宿もたくさんあって行きやすい。チェンマイ市内から中距離バスでも行けるし、ボクなんかはチェンマイ市内でレンタルバイクを借りて、ツーリングを楽しみつつ行く。チェンマイ市街からまっすぐ北上するだけなので行きやすいので。
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