タイにあって日本にないもの【生肉編】
日本は生肉料理の提供が厳しくなってもう数年経つが、タイはまだまだ規制はなく、比較的自由に食べることができる。もちろん、タイなので自己責任の世界ではあるが、レバ刺しのほか、世界各国の生肉料理も揃う。これこそタイにあって日本にないものなのではないか。
何回か「日本にあってタイにないもの」を書いてみたが、今回はタイにあるけれども日本にないものとして生肉を取り上げてみた。
タイの生肉に関してはすでに店別にいくつか紹介してきた。それは下記のマガジンにまとめているので、ぜひご覧いただきたい。
焼肉店のレバ刺しや牛刺し、焼き鳥店の鶏刺し、それから一時期日本でも人気があった豚肉の刺身などもタイで食べられる。さらには、日本でもあまり見かけない中東の生肉料理なんかもバンコクにはある。
タイの屋台は汚いと思われがちだが、まあ、実際に清潔ではない。ただ、タイの公共保健省が出している衛生管理などの法令は結構厳しめになってはいる。日本の衛生法とあまり変わりないくらい。むしろ厳しいとも言われる。屋台やそれを取り締まる側がちゃんと遵守しているかどうかというところが問題で、法令自体は一応整備されているのだ。
そんな法の中に、生肉を食べてはいけないというものはないようだ。元々生肉を食べる習慣がごく一部に限られていることもあって、そこにあまり触れていないようである。一応、警告として生肉はよくないということは公共保健省が何度も言ってはいる。
そのため、各店舗の責任、食べる人の責任で生肉が黙認されているような状態になっている。変なところなら別だが、日本人や外国人経営の店はあまり大きな問題になったことがない。だから、思っているほどリスクは高くなさそうだ。
かといって、両手で勧めるわけではなく、あくまでも食べるなら自分で判断してということなのだが。
ところが。
日本に行くと思いのほか生肉料理があるのね。馬刺しはごく普通にあるのは知っていた。生肉が厳しくなって、衛生法に引っかからない生食用肉の工場が馬肉処理しかできないというのはニュースで見ていたからだ。逆にタイは馬を食べないので、日本からの輸入しかないから高くて、あまり手が出ない。日本の居酒屋とかなら結構安く食べられるよね。
馬のほかにもいろいろとあるな、と感じる。日本橋のジビエ料理を売りにした店は豚のタタキセットがあった。とはいえ、そこはポーチしていたので、完全な生肉ではなく、雰囲気だけだったが。
錦糸町の居酒屋にはこんなのがあった。これ。なんだっけ。鶏刺しだったかな。鶏タタキだったかな。でも、レアでほぼ生だった。
こういうのが到るところにあって、日本も生肉は完全にだめってわけじゃないんだなと感じた。日本人とはいえ、タイに住んでいると日本のことが案外わからないものだ。情報は入ってくるけれども、それは体感的なものではないので、どうしても本当の姿が見えてこない。
渋谷で友人と入った居酒屋は、ラム肉のユッケがあった。これも完全に生ではないんだろうけど、ほぼ生だ。
タイトルと話が変わってしまうが、生肉は日本にもまだあるんだな。ただ、タイは完全に生肉なので、日本とは違う、本格的な生が楽しめる。
という一方で、タイでも生肉を自粛する店も出てきている。たとえばドイツ料理店なんかはメットという豚挽肉の料理を予約して頼まない限りは軽くポーチしたものにしている。
タイもこうして時代が変わってきているので注意したいところだ。生肉をバンコクで食べるなら、なる早で。
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