エヌビディアの遍歴と強み、弱み
こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
2024/02/21、16時頃、エヌビディア$NVDAの決算発表があります。
好業績は織り込み済みかもしれませんが、AI領域の今後の展開を考える上で重要な決算であることは間違いありません。
又、要注目の企業だけにここから投資を始める人も多いかもしれません。
今回は簡単に遍歴を振り返っておきます。また、強みと弱みを先入観なく調べました。
投資される方にお役立ていただければ幸いでございます。
2024/02/18現在の情報ですので常に最新情報を取り入れることを推奨します。
エヌビディアの歴史と現状
1993年にジェンスン・フアン氏らによって設立 1995年に初の3Dグラフィックスアクセラレータ「NV1」発売 1999年:GeForceシリーズ発売、PCゲーム市場に革命を起こす 2000年代:GPUの性能向上、市場シェア拡大 2010年代にモバイル市場、データセンター市場へ進出 2020年代、AI、メタバースなど新市場で成長した。
過去5年間の業績推移(2019年~2023年)
⑴売上高
2019年:117億ドル
2020年:109億ドル
2021年:166億ドル
2022年:259億ドル
2023年:269億ドル
⑵純利益
2019年:25億ドル
2020年:43億ドル
2021年:55億ドル
2022年:97億ドル
2023年:106億ドル
⑶成長率
売上高
2020年:-6.8%
2021年:52.3%
2022年:56.0%
2023年:3.9%
純利益
2020年:72.0%
2021年:27.9%
2022年:76.4%
2023年:9.3%
⑷セグメント別売上高
ゲーミング
2019年:55億ドル
2020年:43億ドル
2021年:125億ドル
2022年:163億ドル
2023年:128億ドル
データセンター
2019年:31億ドル
2020年:40億ドル
2021年:67億ドル
2022年:106億ドル
2023年:118億ドル
プロフェッショナル・ビジュアライゼーション
2019年:11億ドル
2020年:10億ドル
2021年:14億ドル
2022年:15億ドル
2023年:13億ドル
エヌビディアの強み
エヌヴィディアは、以下の強みを持つことで、半導体業界をリードしています。
1. 技術力が高い:最先端のGPUアーキテクチャ、ソフトウェア開発
GPUアーキテクチャ:CUDA、Tensor Coreなど、独自の技術開発
ソフトウェア開発:CUDAプログラミングモデル、AI開発ツール
研究開発への積極投資:売上高の約20%を研究開発に投資
2. ブランド力:GeForceブランドの高い認知度
ゲーマー市場:GeForceシリーズはゲーマーに圧倒的な支持
データセンター市場:DGXシステムはAI開発者に高い評価今後も期待
高いブランド価値:Interbrandによるブランド価値ランキングで上位
3. エコシステム:開発者コミュニティ、パートナー企業との連携
CUDA開発者コミュニティ:数百万人の開発者がCUDAを利用
パートナー企業との連携:PCメーカー、サーバーメーカー、ソフトウェア開発企業
オープンソースコミュニティへの貢献:PyTorch、TensorFlowなどのフレームワーク
4. その他の強み
経営陣:ジェンスン・フアン氏を中心とした強力な経営陣
財務体質:高い収益性と健全な財務体質
グローバル展開:世界中に拠点を持つ
強みを活かした戦略で世界をリード
ゲーミング市場では圧倒的なシェア:GeForce RTXシリーズの販売
データセンター市場の拡大:DGXシステムの販売、AIソリューション提供
メタバースへの投資:Omniverseプラットフォームの提供
自動運転市場への参入:DRIVEプラットフォームの提供
今後の展開は?
技術力、ブランド力、エコシステムを活かし、AI、メタバースなどの新市場で成長を続けると予想されます。
エヌビディアの弱み
エヌビディアは強みを持つ一方、以下の弱みも存在します。
1. 市場集中からの変革:ゲーミング市場への依存度
ゲーミング市場への依存度を下げる取り組み
データセンター市場向けの投資拡大
AI、HPC、メタバースなどの新市場への参入
自動運転市場への参入
2. 競争:AMD、Intelなどの競合企業
AMDはRadeon RXシリーズでシェア拡大
IntelはXeアーキテクチャでAI市場参入
技術革新とコスト競争力強化の必要性
3. 法規制:輸出規制、知的財産権
米国政府による中国への輸出規制強化
技術流出や知的財産権侵害リスク
グローバル展開におけるリスク管理強化
4. その他の弱み
価格: 高性能なGPUは高価、安価なものへの移行はマイナスになる
オープンソース: オープンソースへの貢献度が低い
ファブレス: 製造を外部委託するため、供給リスク
ここまでの状況確認と今後の弱み克服に向けた取り組みは?
今後の展望
ゲーミング市場は依然として重要な市場
データセンター市場の成長により、ゲーミング市場への依存度が低下する可能性
競合他社の参入により、シェア低下リスク
新規市場開拓の必要性
データセンター、メタバースなどの新規市場への投資
AI開発者向けプラットフォーム「DGX」の提供
Arm買収によるCPU市場への参入
オープンソースコミュニティへの積極的な参加
複数ファウンドリとの協業による供給リスク軽減
課題を絞ると
競争激化の中で、技術力とコスト競争力を維持できるか
新規市場での成功が持続できるか
法規制への対応をどうするのか
総括
エヌビディアは、AI、メタバースなどの新市場で成長を続けると予想されます。しかし、競争激化や法規制などのリスクも存在します。
Kabukura.aiは通常の株投資フォーラムではありません。
株好きによる、株好きのための活気ある情報交換、ネットワーキング・コミュニティです。