デジタル通貨で国際決済:日銀、米欧中銀が実験開始
こんにちは!個人投資家のTAKA Chanです。
2024年4月3日に国際決済銀行(BIS)は、日本銀行、米欧の中央銀行と連携し、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を利用した新たな国際決済の実証実験を開始しました。
従来の国際決済システムでは、中継銀行を介するため、決済完了までに数日かかる場合がありました。CBDCを利用すれば、決済が迅速化され、コストも低減されることが期待されています。
面白そうなので少し調べて見ました。
それではどうぞ!
最初に:CBDCとは何か?
CBDCは「Central Bank Digital Currency」の略で、中央銀行が発行するデジタル通貨です。従来の紙幣や硬貨と異なり、デジタル形式で存在します。
CBDCには、大きく分けて2つの形態があります。
リテールCBDC: 一般市民が利用するCBDC
ホールセールCBDC: 金融機関が利用するCBDC
CBDCは、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
決済の迅速化とコストの低減
資金洗浄やテロ資金供与の防止
金融包摂の促進
中央銀行による金融政策の効率化
デメリット
中央銀行による個人情報の掌握
プライバシーの侵害
システム障害のリスク
既存の金融システムへの影響
この度実験する内容は?
今回の実験は、将来的にCBDCが国際決済に広く利用されることを想定し、以下の3つのテーマを中心に検証されます。
異なるCBDCプラットフォーム間の資金移動の効率化
複数通貨のCBDCを統合的に管理するプラットフォームの開発
国際決済におけるCBDCの法的・規制上の課題の検討
参加機関
実験には、日銀のほかに、アメリカのニューヨーク連邦準備銀行、イギリスのイングランド銀行など7つの中央銀行が参加しています。また、民間企業からも3つの金融機関が協力しています。
参加している企業
JPMorgan Chase & Co. (JPモルガン・チェース):アメリカの大手金融機関
UBS AG (UBS):スイスの金融機関
Accenture (アクセンチュア):アイルランドの多国籍コンサルティング会社
これらの企業は、それぞれ異なる専門性を活かして実験に貢献しています。
JPモルガン・チェース:CBDCプラットフォームの開発
UBS:複数通貨のCBDCを統合的に管理するプラットフォームの開発
アクセンチュア:法的・規制上の課題の検討
今後の展開次第では実験に上記の3社以外も、追加で参加する企業がある可能性があります。
実験期間は?
実験期間は約2年間で、2026年3月に終了する予定です。実験結果に基づいて、CBDCの国際決済への導入に向けた課題や解決策が検討されます。
期待される効果は?
CBDCの国際決済への導入が実現すれば、以下の効果が期待されます。
国際決済の迅速化
国際決済コストの低減
資金洗浄やテロ資金供与の防止
国際金融システムの安定化
今後の展望はどうなるかは未知数
今回の実験は、CBDCの国際決済への導入に向けた重要な一歩となるでしょう。しかし未知数です。
今後、実験結果を踏まえて、CBDCの国際決済への本格的な導入に向けた議論が加速していくことが予想されます。
最後に
CBDCは、国際金融システムの未来を変える可能性を秘めた技術でありますが、まだまだ課題も多いのでしょう。