6月37日

横断歩道の白線が目に沁みる
あと一滴で零れてしまいそうだ

雨粒もよもや こんな陰険な男の肩に
降り立つとは思わなかったろう

持ちえる形容で語れるだけ自分を恨んだら
ビニール傘のような半透明な劣等で以って 空一つない世界へ

虹を渡るカタツムリ あいつら午後の気流を何にも考えちゃいねぇ
紫陽花は少し遠くで自分の肩を抱きしめている

絵画みたいな雲だけど
たぶんあの色は あの配列は 絵に表せない

何が言いたいのか 僕の話はよく分からない
って他人は言うけど よく分かってるじゃん

非現実的 不可能 無理 未だやってない
否定の三原色 そのど真ん中で打ち消しあっている真っ白な今

意地を張り続けたのに泣きっ面
ここにいてもいいのかな? どうにも考えちゃうね
まぁ 実際はもう知っている 流れ星もまた祈っている

上げ連ねたそれぞれは互いに干渉しないその位置で
一人乗りの頭の中に居座って ひしめいている

虹を渡るカタツムリ あいつら午後の気流を何にも考えちゃいねぇ
紫陽花は少し遠くで自分の肩を抱きしめている

願うように 見上げている

#374 10/06/22

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