スワンプマン

新しい思い出が 一秒毎に薄れていく
その亡骸を弔うように 枕に頭を埋める

生まれてから今日まで 確証を得たものはなく
ふと浮かんだ言葉さえ もはや何かのコピーなのかも

くだらぬこの問いは消えなかった
どうせなら なにもかも変わりたかった
間違っちゃいないだろうけど
正しいとも思えない

神が創り賜うた 実に精巧なアニメーション
君が僕に刺した酷い台詞は 初めから決まっていたんだね

一度 解けた知恵の輪は戻せなかった
元よりそうだったかのように直せなかった
一番近くにいたのに 気付けぬことばかり

美化も卑下も無視もせずに 世界と時間と願いと
向き合えたら きっと 自分の背中が見えるんだろう

ささくれた指先で 傷つけながら君を撫でる
その感触だけは 僕を感じることができる

あの日 あの時 あの場所で択ばなかった
答えは今もどこかで元気だろうか
所詮 誰にも分からない
ただ 僕はそう思った

#448  2016.2.21

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