2020年 第33回全日本自転車競技選手権大会 マウンテンバイク XCO レースレポート

2年ぶりに全日本選手権MTB XCOに参加した。
出走カテゴリーはMen Elite。
国内最高峰カテゴリである。

レースの時しかオフロード走らない、ほぼ仮想空間に生きる私がどこまでやれるのかここに記す。

コロナ禍の全日本選手権

新型コロナウイルス感染拡大を受けて、国内のMTBシリーズ戦である"Coupe du Japon"も開幕が大きく遅れた。
その結果、例年夏に開催されていた全日本選手権もズレにズレて11月頭の開催となった。
しかも会場はあの富士見パノラマリゾート。
11月の富士見。絶対寒いよ。
事実、直前の天気予報では最低気温-4度という予報が出て、慌ててスタッドレスタイヤに交換。
「雨だったらDNSだな」なんて冗談で言ってたけど、心はそこそこマジだった。

試走日(11月7日)

直前の1週間はZwiftをほどほどにして疲労を抜く事に専念。
と言っても、前週のCJ-U 京都ゆぶね大会では疲労を抜き過ぎたのか男子エリート-1Lap 24/33位と全然ダメだったので、ちょっとだけZwiftレースした。
そのおかげか、レース前日の試走日はそこそこ足は回っている印象。

コースはというと、「あぁ、これぞ富士見パノラマ」という感じ。
結構好きです。
ヒヤヒヤするセクションもほぼ無く、ウェットコンディションでなければ楽しく走れる。
なんて言ってたら試走日夜(レース前夜)にガッツリ雨降りましたが。

上りは基本パワークライム系なので、コーナーで無駄な減速をしないように繋ぎをしっかり覚えることに集中。
問題は下りで、オフロードを基本走らない自分にとってはここで他の選手と差が出ると予想。
ひたすら反復試走してラインとリズムを体に叩き込む。
なんてしてたら右コーナーで3コケ。
「なぜ右だけ3回も・・・」と何かに取り憑かれているんじゃないかと不安になる。
たぶん1回目の芝スライディングは伊東カメラマンにバッチリ撮られたと思う。
なぜならコケたあと背後に気配を感じたので。

そうそう、途中TEAM SCOTT平林選手の後ろを走る機会があってついて行ったけど、速すぎて全く参考になりませんでした。
私の技量であのスピードでコーナーに突っ込んだら、間違いなくタイヤのグリップを超えます。

レース当日(11月8日)

夜間にそこそこ雨が降ってコースコンディションが変わっていることを心配しつつ会場入り。
ただ天気は良いし、自分のレースは午後なので乾くだろうと楽観視。
実際、先に終わったレースの参加者に聞いてみると、時間が経つにつれて乾いてきているとのこと。

自分のレースまでは、仕事関係で会場を行ったり来たり。
全然気持ちが休まらない。
でもジッとしてるとレースの事を考え過ぎてしまうから、気分転換にはちょうど良かった。

そんなこんなで12時半から準備を始めて、12時50分ローラー台でウォーミングアップ開始。
10分流して、2分120%、10分流し。

召集整列はソーシャルディスタンスで1列5名。
ゼッケンナンバー18番の自分は4列目。
かつて経験したことのないゼッケンナンバーと周囲の面々に恐れ慄く。

13時30分号砲。
やはりエリートはスタートから速い。
だけど比較的冷静に付いていけていた。

2周目では、裏フィードで予定通りのジェルをもらうが、粘度が高すぎて上手く飲めなかった。
前々から思ってたんだけど、自分はジェル補給は向いてないかもしれない。
あの甘ったるいのが喉奥にまとわり付くと呼吸が乱れてペースが落ちる。
例えば、とある選手はジェル無しで補給はボトルのコーラのみとのことだけど、自分もこの補給計画の方がいいかもしれない。
これは次回の改善ポイント。

2周目後半まではTEAM GIANT門田選手の後ろに付いて走るが、勝手にズルズル落ちて差が開いてしまった。
個人的にはここがレース結果を左右した勝負ポイントだったと思う。
無理してでも付いていけば良かったと思うけど、後悔先に立たず。
その後は2分差スタートのU23のトップ選手達に追い付かれて素直にパスさせる。
さらに追い上げてきたAX MTB team青木選手にもパスされ21位まで落ちる。
唯一の救いはトップとのタイム差で、このまま行けば何とか完走出来るペースであったこと。

そしてそれは現実となり、最終5周目になんとか滑り込んで、トラブルさえなければ全日本選手権完走という状況に持ち込む。
その安心感からか、なぜか今更力が湧いてきて、一度は抜かされた青木選手を捉える。
そして上り区間で抜き様にアタックを掛けて一気に引き離す。
これで20位。

さらにゴール直前のゲレンデ直登ではTeam SCOTT松本選手もギリギリパス。

そのままゴールラインを通過し、19位完走でレースを終えた。

リザルト

カテゴリ:Men Elite
距離:4.40km×5Laps=22.00km
出走:52名
DNF:1名
DNS:1名
リザルト:19位完走

使用機材

Frame:NESTO TRAIZE PRO-B
F.Fork:SR SUNTOUR AXON WERX34 Boost 100mm
Components:SHIMANO XTR M9100 36×10-51T
PowerMeter:Stages Power meter XTR M9100 Race
Wheel:P&P COMPONENTS WH-C1600M
Tire:SCHWALBE ROCKET RON ADDIX SPEED 29×2.25 前後1.4Bar

レースを終えて

全日本選手権19位完走という結果に不満はない。
あの日の全力は出し切れたと思っている。
だけど、自分の本当の実力が全て出し切れていれば、10番台前半に食い込んでいたと思う。
その予想と現実のギャップを埋めるのがレースの難しいところであり、面白いところでもある。

昨年から比べると著しくパフォーマンスが上がっているように見えるけど、これはたぶん仕事の中国出張がコロナの影響で無くなったことと、Zwiftやりまくっていることが大きな要因だと思われる。
感覚的にはまだ上げられると思うし、上げていきたい。
来年の全日本選手権ではシングルリザルトを獲れるように、また1年間頑張ります。

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