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アメリカの俳優組合について

アメリカの俳優組合について

アメリカのエンターテインメント業界では、俳優がキャリアを進めていくうえで、俳優組合への所属が非常に重要です。
主に3つの主要な俳優組合が存在しており、それぞれが異なるジャンルや役割に特化しています。以下では、Actors' Equity Association (AEA)、SAG-AFTRA、AGMAの3つの組合について説明します。


Actors' Equity Association (AEA)


Actors' Equity Association (AEA)は、主に舞台俳優やステージマネージャーを守るための組合です。1913年に設立され、アメリカ国内のプロフェッショナルな舞台俳優、ダンサー、ステージマネージャーなどを対象に活動しています。AEAに所属することで、俳優は労働条件や賃金に関する保護を受けることができ、またAEA契約に基づくプロダクションでの出演機会を得ることができます。
後述するAGMAとの互換性がありAEAメンバーはAGMA管轄のオーディションを受けることができます。

入会条件と入会金
入会するためにはAEAプロダクションで一定の期間(通常25週間)雇用される必要があります。また、AEAが認可する劇団での経験や、互換性のある他の組合からのトランスファーも考慮されます。
他にもAEAに認可されたプロダクションで有給の機会をもらえた場合はアプライすれば入会することが許されます。
- 入会金は約1800ドル(支払いプランあり)で、年会費もかかります。

SAG-AFTRA


SAG-AFTRA(Screen Actors Guild-American Federation of Television and Radio Artists)は、映画、テレビ、ラジオ、音楽、広告業界など、幅広いメディアで活動する俳優やパフォーマーを守る組合です。
2012年SAG(映画・テレビ俳優組合)とAFTRA(ラジオ・テレビ芸能人連盟)が統合されて発足しました。

SAG-AFTRAに所属することで、メディア業界での出演料、労働条件、契約内容などの保護を受けることができ業界内での公正な待遇が保証されます。映画やテレビで活躍する俳優にとっては必須の組合といえます。

入会条件と入会金
- SAG-AFTRAプロダクションに出演し、その出演が規定の期間を満たすと入会資格が得られます。
- 入会金は約3000ドルで、こちらも年会費が必要です。

AGMA (American Guild of Musical Artists)


American Guild of Musical Artists (AGMA)は、主にオペラ歌手、バレエダンサー、合唱団員など、音楽および舞踊関連のパフォーマーを対象とする組合です。
舞台芸術の世界で活動する多くのアーティストにとって、AGMAは契約の保護や報酬に関する重要なサポートを提供します。

AGMAに所属している俳優やアーティストは、Actors' Equity Association (AEA)との互換性があります。たとえば、AGMA会員であれば、AEAのオーディションにも参加することができるため、さまざまな機会にアクセスできます。

入会条件と入会金
- プロフェッショナルな音楽、オペラ、またはダンスプロダクションで一定期間の契約をこなすことが必要です。
- 入会金は約1000ドルで、年会費もかかります。




結論


アメリカのエンターテインメント業界でキャリアを積むには、これらの組合に所属することがほぼ必須です。
それぞれの組合には特有の入会条件や規定があり、業界に応じた契約や労働条件を守る役割を果たしています。どの組合が自分に適しているかを理解し、キャリアのステップに応じて適切に選ぶことが重要です。

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