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JR全線完乗の旅/第54回磐越東線/2020年3月22日


■上野駅/常磐線E531系

昨日の小海線の旅を終えると、宿泊費を節約するため藤沢支店に戻りました。今日あらためて上野駅から常磐線を北上します。

■水戸駅/常磐線EF81 

水戸駅でJR東日本所属の交直両用電気機関車EF81に遭遇。かつて、寝台特急「北斗星」などを牽引していた車両で、側面の銀の流星(柱の影になっています)が目印です。

■水戸駅/常磐線E531系

今回乗車する路線は磐越東線です。水戸駅で乗り換えて常磐線をさらに北上し、福島県いわき市を目指します。

常磐線に乗っていると「常磐ハワイアンセンター」を連想。現在は「スパリゾートハワイアン」と呼ばれるリゾート施設で、仕事や旅の疲れを癒やそうと思い立ちました。そこで、磐越東線との分岐駅「いわき駅」の2つ手前になる「湯本駅」で降りると…。

なんと、ホーム内に足湯を発見。硫黄の香りが漂い、温泉最寄り駅を実感しました。

常磐炭田の廃坑から常磐ハワイアンセンターへ転身の物語は、お気に入りの映画「フラガール」で詳しく描かれています。しかし、残念なことに新型コロナの影響で臨時休業とのこと。

そこで、湯本駅から徒歩10分のところにある「いわき市石炭・化石館ほるる」を見学しました。石炭を掘れば化石が出てくるし、温泉も噴出するのです。

いわき市石炭・化石館の駐車場に静態保存された蒸気機関車D51は、とても手入れが行き届いており、運転席や過去の勇姿を見学できました。

館内では、いわき市内で発見された日本を代表する首長竜「フタバスズキリュウ」を中心とした、世界でも貴重な化石が多数展示されています。

昭和22年8月、戦後の日本経済復興の原動力となった常磐炭田を、昭和天皇が慰問されました。入坑された常磐炭鉱湯本抗第六抗が敷地内にあり、その抗口が保存され写真が展示されています。

地底深く炭鉱の坑道まで、炭鉱夫を送り込んだり石炭を運び出すエレベーターと、それを巻き上げる立坑櫓は炭鉱のシンボルといえる存在です。エレベーターで長い時間をかけて地下600mに降り坑内に入ると…。

明治初期の「狸掘り」から

昭和初期には圧搾空気が使われ

昭和50年代の廃坑前には様々な機械が使用されたそうです。

採掘と共に湧き出た温泉はポンプで汲み出されます。(というか入ってますよね。)

幕末から昭和51年まで、東京近郊で家庭や蒸気機関車に利用された石炭は、ほとんど常磐炭田産だったそうです。石炭を黒ダイヤと呼び、命がけで掘っていた炭鉱の歴史を学ぶことができました。

坑道まで600m下がるとはスカイツリーとほぼ同じ長さだと感心していたら、坑道の出口を出ると「ほるる」の1階です。疑似体験としてエレベーターは1階分下がっただけで、坑道もよく見ると「模擬坑道」と書いてます。いい歳をしてすっかり騙されていました。

■湯本駅「特急ひたち」E657系

本当に良かったです。常磐線の完乗は、日を改めて満を持して決行しようと考えています。

■湯本駅/常磐線E531系

磐越東線の起点駅「いわき駅」ですが、小学生の頃に見た時刻表では特急ひたち号の終点駅「平駅」でおなじみ。1966年に平市は合併していわき市になりましたが、駅名の改名は1994年と遅れています。

■磐越東線(いわき〜郡山)
キハ110系

磐越東線は福島県の浜通り地方から、夏井川に沿う形で阿武隈山地を越えて、中通り地方の郡山市を目指します。

江田〜川前の間で車窓から撮った夏井川。この手前はもっと谷が深い夏井川渓谷と呼ばれる景勝地で、車窓から垣間見ることができました。

【画像は福島県観光復興推進委員会HPより】

川前駅で対向列車と交換。他の駅では4両編成の長い車両にも出会いました。この先の神俣駅が最寄りの鍾乳洞「あぶくま洞」も観光の候補地でしたが、「ほるる」に長居したため時間切れとなりました。

■郡山駅/キハ40形(東北色)

郡山駅に停車中のキハ40形。つい先日3月14日のダイヤ改正で、只見線から撤退した車両と思われます。

■郡山駅/東北本線701系
■新白河駅/東北本線E531系
■黒磯駅/東北本線205系
■宇都宮駅/東北本線E231系

磐越東線
(いわき〜郡山)
85.6km
今回乗車 85.6km
【通算】 10801.4km

《追記》
今回の記事で、フェイスブックに投稿した過去の旅日記を、加筆修正する作業が終わりました。コロナ禍で旅を自粛する中、出先での休み時間を活用した密かな楽しみでした。ちょうど旅を取り巻く環境も、日常を取り戻しつつあります。今後は旅を復活して、リアルタイムに近い旅日記を公表したいと思っています。何年かかるかわかりませんが、JR全線完乗する日を夢見ながら。

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