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JR全線完乗の旅/第50回水郡線/2019年8月18日

藤沢お休み便。朝荷卸しを終えると、青春18きっぷで東北本線の普通列車を乗り継いで郡山を目指しています。数年前同様に上越線の普通列車を乗り継いでいた時、同じように乗り継ぐ鉄道ファンの高校生と意気投合。

JR全線完乗を目指しながら、沿線の素敵な観光地も訪れていると旅の目的を彼に話すと、「水郡線に乗った時に行った袋田の滝がとても良かった。」と教えてくれました。

■郡山駅/東北本線EH500

郡山で宿泊して水郡線の始発列車に乗車。構内でJR貨物のEH500を見かけました。子供の頃に見たEH10と同じ2車体連結の機関車は、とても迫力があります。

■水郡線(安積永盛〜袋田)
キハE130系

内房線の木更津駅で見た久留里線の車両と同系。初めての乗車にとてもテンションが上がります。

福島県から県境を越えて、茨城県久慈郡大子(だいご)町の袋田駅に到着。ここから路線バスに乗り換え10分で「袋田の滝」に着きます。

【2枚の写真は大子町観光協会HPより】

袋田の滝トンネル(長さ276m)を歩いて、さらにエレベーターで約50m上がると「第2観瀑台」に到着。すると目の前に滝の全景が広がります。

水郡線が沿って走る久慈川の支流となる滝川上流にあたり、長さ120m・幅73mの大きさには圧倒されます。滝の流れが大岩壁を4段に落下することから、別名「四度(よど)の滝」と呼ばれています。

続いて、滝つぼからわずか10mの「第1観瀑台」から見た3段目の2枚。滝が近すぎて、1・2段目は見えません。

そして、初登場の4段目。最初の写真は本当は全景ではなく、フレームに収まらなかった4段目がありました。

四季折々の変化から「四度の滝」と呼ばれたとの説もあり、渓谷が極彩色に色づく秋や、滝全体が真っ白に凍結する氷瀑の冬も必見です。

川下には吊り橋とハイキングコースもあります。鉄道ファンの高校生君に教えてもらうまで知らなかったこの大滝は、華厳の滝・那智の滝とともに、日本三大名瀑と呼ばれています。

■常陸大子駅/水郡線キハE130系(片運転台のE131形・E132形)

■常陸大子駅/水郡線キハE130系(両運転台のE130形)

袋田駅から1つ郡山側の常陸大子駅に戻りました。ここは水郡線の車両基地で、カラフルな車両が集っています。

常陸大子駅の駅前には、蒸気機関車C12が静態保存されていました。かつて水郡線を走っていたそうで、とても保存状態が良く好感が持てます。

なんと、過去に指宿枕崎線を走っていたとの事。薩摩塩屋駅近くが両親の郷なので、若い頃この機関車が牽引した列車に乗っていたかもしれません。

■水郡線(袋田〜上菅谷)キハE130系

上菅谷駅から常陸太田駅まで支線が走っています。9.5kmの区間に数駅ありますが、途中に行き違いの設備(ポイント)がありません。鉄道用語でいう1つの閉塞区間になるので、道中に信号は全くありませんでした。

■水郡線太田支線(常陸太田〜上菅谷)水郡線(上菅谷〜水戸)キハE130系

支線から直接終点の水戸に向かう列車も数多くあります。

もう5時を過ぎてましたが、日本三名園の一つ「水戸偕楽園」を訪問。

「好文亭表門」から偕楽園に入りました。趣きのある門は、天保13年(1842年)の創設時からから戦災を免れて残る、貴重な建造物です。

表門から一の木戸を抜け、孟宗竹林から大杉森の中へ。夕方で人の気配も少なく、ヒグラシがカナカナと寂しく鳴き、神秘的な雰囲気に浸りました。

早春には約100品種3000本の梅が咲きほこる梅林。前職の添乗で観梅の頃何度か来ていますが、てんやわんやで見学どころではありませんでした。

水戸藩主徳川斉昭が造園を構想、藩士のみならず領民にも開放する目的を掲げた庭園。この中で休憩所や各種催しに利用された「好文亭」は斉昭自身の設計で、各所に創意工夫や洒落さがあるそうです。残念ながら中の見学時間は過ぎていました。

東門を出るとすぐにJR常磐線の偕楽園駅があります。しかし、臨時駅で観梅の時期のみの開設。水戸駅から偕楽園への往復は路線バスで少々不便でした。通年営業と思いましたが、よく見ると下り線しかホームが無いようです。

常磐線を跨ぐと、偕楽園に隣接する千波湖と千波公園があります。背景は水戸市街。

湖には白鳥と初めて見たコクチョウ(黒鳥)が仲良く浮かんでます。今は夏なので、白鳥は渡りを行わないコブハクチョウだと思われます。コクチョウはオーストラリア産の外来種で、日本では珍しく千波湖で自生。とても不思議な光景でした。

大トリは千波湖を見下ろす水戸光圀公(黄門様)の像。斉昭公じゃないんだ…。

JR全線完乗を決意してから4年半。仕事の合間に50日間も列車に乗り続けて、やっと半分の1万キロを超えました。これからも素敵な観光地を巡る鉄道旅を発信します。

水郡線
(安積永盛〜水戸)
137.5km
水郡線 太田支線
(上菅谷〜常陸太田)
9.5km
今回乗車 147.0km
【通算】 10092.1km

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