JR全線完乗の旅/第45回釜石線他/2018年5月6日
昨日は盛岡から花巻に移動して宿泊。メジャーに移籍した大谷翔平の花巻東高校も気になりますが、釜石線を利用して初めて三陸海岸を目指します。
■釜石線(花巻〜釜石)キハ100系
堂々とした4両編成に驚きました。この釜石線の前身となる岩手軽便鉄道は、花巻市出身の宮沢賢治による代表作「銀河鉄道の夜」のモデルになったと言われています。
兵庫県出身の民俗学者柳田国男の著書「遠野物語」で興味があり、観光地の候補でしたが今回はパス。エスペラント語に親しんだ宮沢賢治に因んで、各駅にはエスペラント語の愛称が付けられていました。
上有住駅と陸中大橋駅の間に、鉄道ファンの間で有名なΩ(オメガ)ループがあります。難所の仙人峠を迂回し、駅間4kmの標高差約300mを克服する釜石線のハイライト。(私は全く知りませんでした。)橋の上からこれから走る線路を見下ろします。
緑の中に赤が映える鬼ヶ沢橋梁は、先程通った橋です。急坂かつヘアピンカーブのトンネルを経て、180度方向転換をして下ってきました。
釜石駅でJR釜石線から三陸鉄道南リアス線に乗り換え。「あまちゃん」で有名な三陸鉄道に初乗車。但し、ロケは久慈市がメインの北リアス線でした。
唐丹駅から唐丹湾を望む。小さな湾ですが巨大な防潮堤を建設中。
唐丹駅を過ぎトンネルを越えると次の吉浜湾。リアス式海岸なので、小さな湾を次々と通過します。開通時期が新しい南リアス線はトンネルが多いのですが、景色が美しい吉浜湾では徐行運転してくれました。
次の越喜来(おきらい)湾を望む小石浜駅は、名前の読みが同じ「恋し浜駅」に駅名を変えて、恋人達の聖地として名を広めました。
越喜来湾は「恋し浜ホタテ」の養殖で有名。その貝殻にメッセージを記入すると、恋が成就すると言われる恋愛のパワースポットです。
■大船渡線(盛〜気仙沼)BRTバス
盛駅で三陸鉄道南リアス線からJR大船渡線に乗り換え。残念ながら2011年に発生した東日本大震災の津波被害で、大船渡線盛駅と気仙沼駅の間の鉄道は現在も不通。
その後、同区間はバス高速輸送システム「BRT」で2013年に仮復旧として運行開始。さらに、2015年には本復旧として鉄道による再開を断念。現在はBRT専用としての工事が着々と進められています。
盛駅のホームは三陸鉄道側が線路で、JR大船渡線側は線路のかさ上げを実施。バスが直接駅のホームに乗り入れ、乗換えの利便性を図っています。
BRTの特徴として鉄道の線路跡をバス専用道に転換して、速達性や定時性を向上しています。また、沿線の復興状況や利便性に応じて一般道も利用し、新駅の設置なども行われています。
その新駅を利用して陸前高田の「奇跡の一本松」を見学しました。
江戸時代に防風・防砂林として植林された7万本もの松林は、「高田松原」として震災前まで賑わっていたとの記載。唯一残った「奇跡の一本松」は復興のシンボルとなりました。
たくましく復興しています。
陸前高田駅に来ました。大津波で跡形もなくなった陸前高田駅ですが、かさ上げされ中心市街地として整備されるこの地に、先月移転したばかりです。
陸前高田駅の南側(海側)は、まだまだ更地のままです。
北側(山側)には新しい店が出店して、復興の息吹を感じます。
従来の線路跡を舗装した専用道で、BRTバス同士の行き違い。専用の信号で制御されています。
トンネルの形で元が線路であったと想像できます。
気仙沼駅に到着。市内を観光してから、鉄道に乗り換える事にしました。
気仙沼港に停泊中の漁船。カツオの漁獲高は、震災前も後も日本一を保っているそうです。
新鮮な海産物市場と港が直結した「気仙沼海の市」を訪問。
【画像は気仙沼観光推進機構HPより】
気仙沼はサメの漁獲高も日本一で、良質なフカヒレの産地です。館内には日本で唯一サメの博物館「シャークミュージアム」が併設されています。
「海の市」の震災直後の様子。エントランスにあった看板の接写です。
この旅で初めての贅沢。「海の市」内の水産会社直営店で、新鮮な海鮮丼をいただきました。
■大船渡線(気仙沼〜一ノ関)キハ100系
■一ノ関駅/東北本線「はやて」E2系
GWのため人生初の立席特急券を購入。大宮から藤沢までは上野東京ラインのグリーン車で、旅の疲れを癒やしました。