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岸田メル先生「表現者は腫れ物」


前提条件:恣意的なまとめタイトル

 狙ってなのか狙わずなのか「AIイラストについて語る」というタイトルでまとめられている。内容的にはAIイラストの問題ともイラストレーターの問題とも岸田メル先生個人の問題とも読み取れ、読み手の自由である。「岸田メル」「AIイラスト」って付ければ集客を見込めると思っただけかもしれない。何はともあれ、影響力のある人の発言はこうやって本人の意図とは関係無く利用される。伝達者によってミスリードを狙うこともあるし、無意識的にミスリードを誘うこともあるし、そもそも読み手が勝手にミスリードする。どれだけ発言に気を付けても意図的無意識的ミスリードは起きうる。そこは読み手次第で制御しようが無いし、制御しようなんてのは傲慢。「見てほしいものは見てくれなくて、見てほしくないものだけ見る。キンコンカンコン」だからこそ、そういう人達はより一層発言に気を付けないといけないわけです。有名税とかふざけるななんて有名人は言うけど。
 

岸田メル先生の主張

  1. AIイラストは描き手にとってはふざけるなよでしかないでしょ 

  2. そういう感情がわからねーやつがエンターテイメントとか絵描き側に立とうとするんじゃないよ

  3. 技術や需要を怒りで否定するのは変だ

AIイラストは描き手にとっては「なに」がふざけるなよなのか?

AIイラストは、描き手にとって、次のような点で「ふざけるな」と感じることがあります。
労力や創造性の軽視: 人間の描き手が時間と労力をかけて生み出す創作物と、AIが簡単に生成するイラストが同列に扱われることで、自分の努力や創造性が軽んじられていると感じることがある。
仕事の脅威: AIが短時間で大量のイラストを生成できるため、プロのイラストレーターが仕事を奪われるという恐れがある。
著作権や倫理の問題: AIが既存のアート作品を学習素材として使用し、オリジナルの作品と似たものを生成することに対して、著作権や倫理の観点から疑問を持つ描き手が多い。
感情的な反応: 描き手にとって、アートは個人的で情熱を注いでいるものであり、AIがその一部を機械的に模倣することに対して強い抵抗や反発を感じることがある。

ChatGPT生成

 実際には他にもいろいろな感情が渦巻いているだろうし、それぞれ濃淡があるとは思いますが。

岸田メル先生が「親AIである」と勘違いしてAI案件を持っていってしまった不幸

 反AIとは線を引いていた岸田メル先生、それを知っていた人がAI案件を持って行って怒らせてしまった。ネームバリューあるイラストレーターでAIOKな人を探していたのだろう。分かりやすく言うと「いくら俺がAI擁護発言してたからって、エンタメ業界の奴がイラストレーターにAI案件持ってくるなよ。」という感じでしょうか。

イラストレーターがAI嫌いなのは「常識」

 ピーマンが嫌いな人に対して、知らずにピーマン料理を振る舞ってしまった場合、もらった側が「俺がピーマン嫌いな事を知らないのか?ふざけるな!」なんて怒ったら大人げないと思うでしょう。誰がお前のピーマン嫌い知ってるんだ、と。岸田メル先生はAI嫌いというのを誰が知っていたのでしょうか。AI擁護みたいな発言したこともあり、勘違いされる行動をしていた。また、憤りをわざわざツイートしたって事は、大人げない事をしたとは思っていない。結局、岸田メル先生は「イラストレーターがAI嫌いなのは少なくてもエンタメ業界では常識」と思っており、AI案件をイラストレーターに持ってくるという「非常識」に憤りを感じ、ツイートしたという事でしょう。

ただの正当化(表現者は全部腫れ物なんですよ)

(俺だけじゃ無く)表現者は繊細でキレやすいので許してね(テヘペロ
(あれ?怒ってないって言ってなかった?)

まとめ

 技術や需要を怒りで否定するのは変だ。だけど、もちろんAIは嫌い。それは当然の常識でクリエーター業界の共通認識であるべき。それを全く理解してなくて、AI案件を持ってくるような人はクリエーター業界人からいなくなってくれ。
 クリエーションにAIを使うのも使わないのも作家の自由だし、AIをどのように使うかで魂を削った作品も作れるはず。ただの道具なのだから。おそらくは手描きで魂を削らない作品は見ればある程度分かるが、AIを利用されるとそれがわからない。魂を削ってない(かもしれない)商品に自分の魂を削った商品があっさり負けるのが、嫌だし、悔しいし。しかし、「AIを否定しなければクリエーターではない」と言ってしまうのは「デジタルイラストを否定しなければクリエーターではない」と言う過去の価値観に縛られている人と変わらない。その価値観を守るのも更新するのも個人の自由ではあるが、業界に影響力ある人が業界に向けて言ってしまうのはどうなんだろうか。もはやAIどうこうの問題ではない。

裏まとめ「好きなことを仕事にするべきではない」

 使い古され、いつの時代も答えが出ない言葉。仕事は時には嫌な事もやる必要がある。絵を描くのが好きでイラストレーターになった人にとってはキツい時代。実際イラストレーターは絵を描くのが仕事の実体では無く、クライアントが求めるイラストを収めるのが仕事。芸術家とは違う。多くのイラストレーターにとっては、好きなことを仕事にするべきではない、ということだったんだろう。

※すべて誤読塗れのインターネット発言を元に構築しているので、フィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。

おまけ:岸田メル先生のお気持ち表明が引き起こしたもの

 岸田メル先生は「イラストレーターがAI嫌いなのは(俺の中では)常識」と言ったまでなんですが、反AIの人達は勝手に誤読してお墨付きを得て、勇気をもらってAI排斥活動を頑張る。嫌なもの排除することに文句言う人はいないですから、100%誤読でも無いし。また、業界のAIに対する意識も多少なりのバイアスが掛かるでしょう。それは岸田メル先生にとっては望ましいのかも知れません。
 岸田メル先生は長い間インターネットで活動しているインターネット老人会所属で、「今の」インターネットでこれらの影響があるとは気付かないはずはないとは思いますが。

ほんと、そう。



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