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コスト削減は難しくない

こんにちは、隆之です。

生産現場での効率化は、工場の利益を大きく左右します。生産効率を高めるのはすごくシンプルなんですが、複雑に考えられたり、設備投資に頼りがちです。この記事では、工場の生産性を向上させるための2つの重要な原則、規模の経済とECRS(Eliminate, Combine, Rearrange, Simplify)について高校生でも理解できるように説明してみます。

規模の経済とは

規模の経済はシンプルな原則です。生産量を増やすほど、一つ一つの製品を作るコストは下がるというもの。生産量が2倍になればコストは1割から2割下がると言われています。

例えば、クッキーを家で焼く時を想像してください。材料を買って、オーブンを使って、一度に10枚のクッキーを焼くのも、100枚を焼くのも、オーブンを温める時間や労力は変わりません。でも、100枚焼けば焼くほど、一枚当たりのコストは下がるわけです。工場でもこれと同じ原理が働きます。

ECRSの原則

ECRSの原則は、生産をより効果的にするためのシンプルな考え方です。それぞれの文字が以下のような意味を持ちます。

Eliminate (削除する)
不必要なプロセスや動作はないか? 無駄をなくすことで時間を短縮し、効率を向上させます。

Combine (組み合わせる):
似たような作業を一緒にできないか? 労力と時間を節約するために、可能な限り作業を統合します。

Rearrange (配置を変える)
作業の順番や場所を変えることで、よりスムーズに作業が進むようにします。

Simplify (単純化する)
複雑なプロセスをもっと簡単にできないか? 単純な作業ほど速く、間違いが起きにくくなります。

これらの原則を組み合わせることで、生産効率を大幅に向上させることができます。

工場の規模の経済を実現する方法

規模の経済を生産現場に適用するには、以下のようなステップを踏むことが重要です。

1. 生産ラインの最適化
生産ラインを見直し、同じ部品を使用する製品を同じラインで生産することで、設備の共有や作業手順の統一を図ります。

2. バルク購入
材料を大量に一度に購入することで、単価を下げることができます。ただし、保管コストや在庫リスクも考慮する必要があります。

3. 標準化:
製品の部品を標準化することで、生産効率を上げ、コストを下げることが可能です。同じ部品を異なる製品にも使えるようにすることで、規模の経済を生かすことができます。

ECRSを活用した効率化


1. 削除する:
不必要な検査工程がないかを見直し、品質に影響を与えない限りで削減します。

2. 組み合わせる
部品の組み立てと検査を同じスタッフが行い、移動時間を削減します。

3. 配置を変える
工具や材料の配置を改善し、作業者が無駄な動きを減らせるようにします。

4. 単純化する
複雑な作業手順を見直し、よりシンプルな方法に変更することで、時間短縮とミスの減少を目指します。

これらの改善を実施することで、一台当たりの製造コストを下げ、生産性を高めることが可能になります。

このような取組みにより、安価で質の高い製品をお客様に届けることが可能になるのです。

ここまでのまとめ

工場での生産性向上は、規模の経済とECRSの原則を理解し適切に適用することで、大きく改善されます。これにより、コスト削減だけでなく、働きやすい職場環境の実現にも繋がるでしょう。次のステップでは、これらの原則を具体的な改善策と結び付け、生産効率の最大化を図る方法について、さらに深堀りしていきます。

日常にもある生産効率の改善

私たちの日常には、工場の生産効率化と同じ原理が見受けられます。例として、クッキーを焼くプロセスを考えてみましょう。一般的にクッキーを焼く際、オーブンを予熱する必要があります。もし10回焼くたびにオーブンを温め直すと、その都度エネルギーと時間が無駄に消費されます。

しかし、焼く量を計画して、一度にたくさんのクッキーを焼けば、オーブンを一回だけ温めればよく、エネルギー効率が大幅に向上します。さらに、クッキー生地の成形から焼き上げまでの流れをスムーズにすることで、時間の節約だけでなく、品質の均一性も保つことができます。

このように、小規模ながら効率化の原則は家庭のキッチンにも当てはまります。小さな変更が大きな時間とコストの削減につながるのです。

身近な改善から学ぶ

このクッキーの例は、大規模生産における効率化の考え方を身近な例です。食器を洗うシーンでも、水道水や洗剤などの経済性、時間の削減、効率するアイデアは主婦の方でも自然と行っていると思います。
工場での生産ラインにおいても全く同じ原則が適用されます。

まとめ

生産性を高めるための原則は、大きな工場の機械に限った話ではありません。私たちの日常の中にも、同じ原則が存在しています。それはクッキーを焼くシンプルな行為からも学べるのです。効率化を図ることで、時間を有効に活用し、もっと重要なことに集中する余裕を持つことができます。小さな一歩が、大きな生産性向上へとつながるのです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この記事がお役に立てれば幸いです。

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