PENTAX SP レストア 2 レンズのクリーニングと露出計チェック
今回はレンズのクリーニングと露出計の復活をかけた戦いです。
レンズもボディも完璧にするぞ
レンズは元々奇麗な状態でしたのでそのまま使用しても大丈夫と思われます。
しかしレンズ内には埃やカビがあり、ピントリングを回すと少しざらついた感触がしてしゅーしゅーと音がします。
やはり見た目や操作時のフィーリングは大切ですのでクリーニングとヘリコイドのグリスアップを行います。
とことん拘りたいです
ボディの動作は概ね問題ありませんが、底板にある電池ボックスの蓋が固着しているため電池交換ができず、露出計の状態が未確認です。
昔のカメラの利点でバッテリー切れや露出計不良の状態でもフィルムを入れて絞りとシャッタースピードを調整すれば写真を撮ることができます。
ですので露出計は現状のままという選択肢もありです。
しかし、これも気分の問題で手を入れるからには露出計が動作し使える状態にしておきたいものです。
ということで、レンズのクリーニングが終わったら電池蓋外しと露出計の点検と動作確認を行います。
まずは学習
インターネットで情報を集めカメラとレンズの分解の仕方を学びました。
今回取り扱う PENTAX SP と Super‐Takumar 55mm f1.8 はどちらもたくさん情報があり構造が比較的単純ですので入門用にもってこいですね。
参考にしたのは下記のインターネットサイトと動画です。
必要な道具はこれらの情報を参考に揃えました。
ASAHI PENTAX SP(SPOTMATIC)フィルムカメラ修理 | 東京カメラリペア (tokyo-camera-repair.com)
PENTAX SPF(ペンタックスSPF)のフィルムカメラ修理 | 東京カメラリペア (tokyo-camera-repair.com)
Pentax SPFの分解|フィルムカメラ修理のアクアカメラ (note.com)
Pentax SPの分解手順 ハイアマチュア向け - フィルムカメラ修理のアクアカメラ (aquacamera.shop)
PENTAX SPOTMATIC ◆ 修理・メンテナンス編 Part.1 ◆ | デジタル試しうち (digitame.jp)
PENTAX SPOTMATIC ◆ 修理・メンテナンス編 Part.2 ◆ | デジタル試しうち (digitame.jp)
SMC Takumar 55mm f1.8【分解清掃編】 - YouTube
SMC Takumar 55mm f1.8【絞り羽根分解清掃編】 - YouTube
【こだわるオトコのリペア】カメラ(ASAHI PENTAX SPF)編 - YouTube
レンズの分解とクリーニング
やったことは上記リンク先で紹介されていることと同じです。
鏡筒のクリーニングとグリスアップ
最初にレンズを外して鏡筒を分解し古いグリスをベンジンで洗い流しついでに文字盤の所の汚れを取って新しいグリスを塗って組み立て直すという作業を行いました。
絞りばねは奇麗な状態で動きも良かったですので触りませんでした。
組み立て直してから絞り フォーカスリングを回し続けること約1分、グリスがなじみスムースに回るようになりざらついた感触や摺動音が消えました。
NOKTON 40㎜と同じくらい良い感触です。
ヘリコイドの部分を分解する時に無限遠の位置をマークしておかなかったので無限遠の調整に手間取りましたが何とか無事完了しました。
レンズ(ガラス部)のクリーニング
レンズのクリーニングの写真を撮り忘れました。
レンズを分解してからクリーニング用の紙にエタノールを付けて一枚ずつ拭いていく作業を行いましたところピカピカになりました。
LEDライトを透過させてレンズを覗くと埃やカビの付着具合が良くわかるのですが、クリーニング後は極微小な埃が僅かに残るものの、ほぼ何も見えない奇麗な状態になりました。
ただ一点、後玉の最も外側の端っこにカビがありアセトンで拭いても取れませんでしたが、キッチンにある塩素系漂白剤を爪楊枝の先に少し付けて塗ってみるとカビはものの見事に分解し見えなくなりしました。
構造が良く理解できていない状態でのレンズの分解でしたしレンズ磨きも初めてでしたので結構手間取りましたが次からはさくさくできそうです。
固着した露出計の蓋を外す
固着した電池ボックスの蓋を回すために使ったのがこれです。
これは中性のさび取り剤で本体を傷める心配はありません。
これを電池ボックスの蓋の隙間に垂らしてから1円玉で回すと蓋が回りました。
新品の電池を入れる
このカメラに合う電池は今は販売されていませんので、代わりに LR41 にOリングのアダプターをはめて使います。
アダプターと電池はセットでヤフオクで購入しました。250円
電池の陽極を下に向けて入れ蓋をしてから電源を入れてみました。
露出計のスイッチを押し上げ、巻き上げレバーでフィルムを巻き上げた状態にすると電源が入るはずです。
ファインダーを覗いて露出計の針を確認しましたところピクリとも動きませんでした。
こうなると覚悟を決めて一か所ずつチェックしていくしかありません。
電池ボックスのくっ付いている底板を開けて電池ボックス周りをチェックしましたが接点が腐食したりゴミが付着している様子はありませんでした。
露出計が動いた!
とりあえず本体側の接点のばねをピンセットの先で少し持ち上げ電池ボックスとの接触が強くなるように調整しました。
次に底板の裏やボディ内部の底板との接触部をアルコールで拭いてから底板を元に戻して再び電源投入すると今度は露出計の針が動き出しました。
見事露出計復活!やりました。
調整は後ほど行うとして、とりあえず露出計が使えるようになりました。
この機種の完全動作品はボディだけで1万円以上の値が付きます。
これにぴかぴかのレンズを付ければ落札価格2万円も夢ではありません。
更に各部の調整を行い外装をぴかぴかにすれば...
夢は膨らみます。
次はモルト交換と実写を行ってみたいと思います。
おしまい
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