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【中薬を故事で学ぶ】 白花蛇舌草の故事 〜夢の中の白蛇の導き〜

昔、ある名医が重い病人の治療のために招かれました。病人は胸や背中に痛みを感じ、低熱に苦しみ、不潔な膿を吐いていましたが、他の医者たちは効果的な治療法を見つけられませんでした。

名医が病状を診断し、治療法を探していましたが、なかなか見つかりませんでした。疲労も溜まったので机にうつ伏せになり小休憩を取りました。

すると突然、白衣の女性が現れ、「この病人は大変善良な人です。善行を積み、多くの生き物を救済しています。蛇を捕まえる者がいれば、彼はそれを買い取って放す人です。先生、是非とも丁寧に治療して彼の命を救ってください」と言いました。

名医は白衣の女性に良い処方はないか尋ねると、女性は「私について来てください」と言いました。名医が白衣の女性に付いて外に出ると、女性は突然姿を消しましたが、女性が立っていた場所には白い蛇がおり、蛇が舌を伸ばした瞬間、小さな草に変わりました。

驚いていると、名医は足音で目を覚ましました。病人の家族が食事の準備ができたことを伝えに来たのです。名医は「少々お待ちください。私について来てください」と言い、病人の家族を外に連れて行きました。すると、畑の畦に夢で見た小さな白い花を咲かせる細い草がたくさん生えていました。

名医はその草を少し摘むと、すぐに煎じて飲むように指示しました。病人がそれを飲むと、本当に胸の痛みが楽になりました。翌日もその草を続けて摂取したところ、病気が完治しました。

名医は当時の薬草の文献を調べ尽くしましたが、その小さな草はどこにも載っていない新種でした。彼は感動して詩を詠みました。

「白花蛇舌草は細く、農家の近くの地面に広がる。善心を持つ人には常に善報がある。霊虫が恩を感じ、薬の伝承が続いた。」

おしまい


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