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【中医基礎理論 第14講】 - 中医基礎理論で学ぶことを紹介 - 

『中医基礎理論』の主な内容

中医基礎理論は、中医学の基本概念、基本知識、基本原理および基本規律の理論体系です。

『中医基礎理論』は、中医学および関連学科の専門基礎科目であり、中医診断学、中薬学、方剤学、中医臨床医学、中医予防医学および中医古典文献の学習のための理論的基礎を築くための入門編です。

『中医基礎理論』の内容は以下の三つの単位に分かれています。


(一) 中医学の哲学的基礎

主に中国古代哲学の気一元論、陰陽学説、五行学説およびそれらの中医学における応用を学びします。

  • 気一元論:宇宙の本源を探求し、宇宙の変化を説明する世界観および方法論です。気は天地万物を構成する本源であり、気の運動変化が宇宙万物の発生、発展および変化を促進し調整します。中医学はこれを指導原理として「天人一体」の整体観念を構築し、気を生命の本源とし、気機および気化を生命活動の特徴とする理論を構築しました。

  • 陰陽学説:対立統一の弁証法思想です。陰陽の対立統一は天地万物の運動変化の根本規律です。中医学は陰陽交感、対立、互根、消長、転化、自和などの運動規律と形式を用いて人体の生命、健康および疾病を認識し説明します。

  • 五行学説:多元的関係におけるシステム論思想です。宇宙万物を木、火、土、金、水の五つのカテゴリーに分け、これら五つの物質間には生克制化の関係があり、様々な事物が相互に資生しつつも相互に克制し、協調とバランスを維持する普遍的な連携を説明します。中医学はこれを用いて、人体の五臓を中心とする機能システムおよびその相互関係、さらに自然環境との密接な関連を説明します。


(二) 中医学の人体生理活動の認識

人体の生命活動に関する中医学の基本概念、基本理論および基本知識を解説します。臓象、精気血津液神、経絡、体質の四部が含まれます。

  • 蔵象:人体の臓腑構造、生理機能およびその相互関係を研究する理論です。五臓、六腑および奇恒の腑の生理機能、特性、形体官竅との関係、季節との関係、および臓腑間の相互関係を説明します。

  • 精気血津液神:人体を構成する基本物質、および整理機能を研究する理論です。精、気、血、津液、神の概念、由来、分布、機能、代謝、相互関係および臓腑との関係を説明します。

  • 経絡:人体の経絡システム、循行分布、生理機能、病理変化および臓腑との相互関係を研究する理論です。経絡の概念、経絡システムの構造、経絡システムの循行分布規律、経絡の生理機能および応用を説明します。

  • 体質:人体の体質の形成、特性、タイプおよび疾病の発生、病因、病機、診断、予防および治療との関係を研究する理論です。体質の概念と形成、生物学的基礎、体質の分類と特徴、体質理論の応用を説明します。


(三) 中医学の病因病機および養生と予防治療の原則の認識

疾病の発生原因、発病機理、病変機序、予防治療の理論と方法について解説します。これには病因、病機および養生と予防治療の原則の三部が含まれます。

  • 病因:病因の分類、各種病因の性質、病因の特徴を研究する理論です。六淫、癘気、七情内傷、飲食失宜、労逸失度、病理産物(痰飲、瘀血、結石)、外傷、寄生虫、毒邪、薬邪、医過、先天因素などの致病因素を説明します。

  • 病機:疾病の発生、発展、変化のメカニズムを研究する理論です。発病の基本原理、基本病機、疾病の伝変形式と規律を説明します。

  • 養生と予防治療の原則:生命の保養、疾病の予防と治療の原則に関する理論です。養生の原則、治未病の予防思想、治病求本の治療思想、正治反治、標本緩急、扶正祛邪、陰陽の調整、精気血津液の調整、三因制宜などの治療原則を説明します。

これらの内容を学ぶことで、中医学の基礎をしっかりと理解し、さらに高度な中医学の学問に進むための確固たる基盤を築くことができます。

中医学の基礎となる中医基礎理論をしっかり学び、今後の学習の土台を固めていきましょう。

次回の記事から、精気学説に入ります。

〜 中医学は中医基礎理論で始まり、中医基礎理論で終わる 〜


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