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コロナで、嫌いな自分と仲直り

「渋谷区民の皆さま〜、新型コロナウイルスのため〜」

不要不急の外出自粛を訴える、市民放送が聞こえる。4月8日の緊急事態宣言から、たった4日。状況は一変した。家にいる時間が圧倒的に増えた。普段なら気にならない些細なことにイライラしたり、シェアハウスの住人と衝突することが増えた。

世間では「コロナ離婚」なる言葉もあるらしい。
つまり、コロナは今、人間関係に深い影響を与えている

ただでさえ、SNSでは不安を煽るような記事が多く
知らず識らずのうちにストレスが溜まりがちだ。

そこに、物理的な距離の近さを半強制的に強いられ「もう我慢ならない!」「爆発寸前だ!」そう多くの方が直面or今後、向き合わざるを得ないのでは?物凄いスピードで、僕らの日常のバランスが崩れていっている。

コロナは人間関係に今、甚大な影響を与えている。
正確には、コロナによる外出自粛でこれまで目を背けて過ごせていた関係性にスポットライトが当たってしまった。

これまでの日常が、変わる。
…ヤベェ。向き合いたくねぇ、、

ふとすると、建前で生きがちな自分にとって本音と向き合うことは恐い。
出来れば嫌われたくないし、傷つきたくない。

しかし、そうも言ってられなくなった。
コロナが来た。不可抗力だ。家にいる時間は倍増。これまでの土日が毎日続く。いや、それ以上。物理的距離が、近くならざるを得ない。

…なんてこった!

けど仕方がない。オーナーがシェアハウスから脱走する訳には行かない。
偉い人も言ってた「制約条件の中で、新たな発明は生まれる」
もう諦めよう。

逆転の発想だが、これまでの関係性を見直すチャンスかも。
両親やパートナー、身近な友達との関係を深めるチャンスかも。

1ヶ月、下手したら1年以上…気が遠くなるけど、今後、自宅待機メインの生活しなきゃ…かもしれない。なら、初めのうちに嫌なことは解消してしまった方がいい。いっそのこと、向き合うと決めてしまおう。

Withコロナ時代だからこそ、人間関係!
向き合ウゾ!

嫌な現実から、逃げて、蓋をして、無いことにしても
直面するのは、やっぱり嫌な現実。胸に広がる虚しさ。
繰り返すのは、もうコリゴリだ。

そう言えば、だれかが
「平和は戦争と戦争の間だ」なんて言ってたな。
なら「日常は虚しさと虚しさの間」かも

願わくば、平和が続けば良いし日常の中で生きたい。
それなら戦争から学び再発を防がなきゃだし、
嫌な現実そのものと対峙しなきゃだ。つまり、嫌いな自分自身。

対峙してしまおう。
嫌な現実を遠ざけるために、嫌な自分と対峙する。
なんだか、煙に巻かれているようだけど、再発防止には有効な手段。

時間たっぷり取って、己と向き合おう。
「コロナだし」
せっかくだから、贅沢に時間を使っちゃえ。

会社が傾いても、本当の仲間を得られるならチャンスかもしれない。
学校なくて暇でも、本当に伝えたかった本音を見つけられるかもしれない。
そう、コロナはピンチであると同時に、チャンスなのだ。

家での時間を持て余しがちな今こそ
スマホゲームや、自慰行為なんかに時間を費やすのではなくて
嫌いな自分と向き合ってみよう。

ということで!
この1週間にあった嫌な現実と向き合ってみた。
昨夜、平常時なら穏便に仲良く話せている母親と、電話で思いっきり喧嘩してしまった。うぐぐぐ。面倒で、しんどい現実。

電波障害で音が聞こえずらいのを、こっちがじっくり待っているのを母が察さないのに、キレてた。恥ずかしい。

怒声まじりな自分を振り返ってみた。
普段ならササッと流して、終わってしまうワンシーンだったのに…。冷静になろう。まず、コロナストレスで気が立っていることに気付いた。やり過ぎちゃった…。

もう少し深く見てみる。どうして、あんなに怒ったのだろう?すると、何度も繰り返してきた怒りの癖に気づいた。「いかに自分という存在が重要なのかアピールしてる」のに理解して貰えないと、キレる。

幼少期よりテストの点数や、生徒会、大学といった「世間的な評価」でジャッジされる感覚があった。「他人軸で価値ある存在」じゃないとダメだ!という思い込みがあった。

つまり「本当の自分には価値がない」と感じていて、そんな自分が嫌で堪らなくて苛立っていた。「電話で黙ってアピールしてる自分に気付かれない状況」=「他人軸で頑張っているのに、気付かれていない」=「ダメだ」と思っている自分自身に発狂していた。

けど、本当は嘘。自分が勝手に思い込んでいるだけ。気付かれるかどうか関係なく、ただ、したいことをしているだけでいい。黙って待つだけでよかった。

ある曲で
宇多田ヒカルか、レディー・ガガが言ってた。

「beautiful boy 自分の美しさ まだ知らないの」

自分をカッコ良く生きているアーティスト達。
彼ら/彼女達も、嫌いな自分に気付いて、色んな自分と仲直りできたから
最高に自由に生きられるようになったんじゃないかしら

半強制的な距離の近さという制約条件だからこそ
これまで向き合ってこなかった、嫌な現実を直視できるチャンスだ。
こんなご時世だからこそ、嫌な自分と向き合う豊かな時間を。

コロナは敵じゃない。
自分自身と向き合える、最高の時間をプレゼントしにきてくれたのだ。


最後に余談だが、都市封鎖(ロックダウン)が8日解除された中国武漢では、婚姻届が急増したらしい。3倍に。自分と仲直りした人同士の結婚は、きっと最高にナイスだ大丈夫。僕らは今、これまでの人生史上最も、贅沢な時間の使い方を選択できるチャンスを得たのだ。


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