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文化毎のリスペクトの違い

この「スポットライトの裏側」の前身、
「アーミー日記」
の過去記事から人気のものを抜粋。

リアルタイムではないが、普遍的な出来事として何か参考になれば嬉しい。

Nov 14,2021『文化毎のリスペクトの違い』

ウェイターとして働く人達の愚痴をたまたま聞いた。アジア人客に対する愚痴を言っている。違う業種の世界に生きる人の会話は面白い。

アジア人の態度で最もイラつくものの一つはウェイターを呼び止めることだというのは有名な話だが、もう少し踏み込んでみる。

何故、ウェイターを呼び止めることが失礼になるのか。

何人かに聞いてみた。

アメリカはチップの文化だ。実力主義を象徴しているもののひとつだと思う。

レストランで働く人達のマインドセットは、

『私たちがトータルで最高の時間を提供するので、何も心配せず料理と友人との会話、そしてこの素晴らしい時間に集中してくださいね』

ということらしい。

言い換えると、『あなたが欲しいものを完璧なタイミングで提供するのでお店での体験に満足したらたくさん僕にお金を下さいね』という事。

オーダーを聞いたりお客さんをおもてなしすることを全てひっくるめてトータルのサービスで、お店側の仕事だということだ。

とても合理的だ。お客さんはよりよいサービスを受けられるし、工夫し満足する体験を提供したウェイターはたくさんお金をもらえる。

その概念をわかっているとレストランでの振る舞いがわかってくる。

サービスを受ける側は、提供する側を信頼し任せる。

満足すればチップをたくさん渡せばいいし、料理が遅かったり、対応が不十分な場合はチップを渡さなければよい。

しかし、とりあえず提供する側に良いサービスを提供する機会とある程度のスペースを与えなければいけない。

焦りがちで心に余裕のない我らジパングの民はつい自分のペースでガンガン呼び止めがちだ。1秒でも早くオーダーをしたい。

しかし、一息ついてリラックスしてみることでレストランでの時間がより有意義なものになり、さらにウェイターの人からの最高のタイミングでの素晴らしいサービスが受けられるかもしれない。

心に余裕を持って相手によいサービスをするチャンスと時間を与える。これがアメリカ流の他人のリスペクトの仕方らしい。

なんとも提供側も受け取る側もプロフェッショナルなスタンスだ。

なので

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