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住宅展示場めぐりのコツ 表

こんにちは。わんのつまです。ハウスメーカーにいた時の経験をもとに、わかるようでわからない住宅展示場めぐりについてお話しします。タイトルに「表」とわざとらしくつけたのは今後「裏」を書くための布石です。裏を書きたいがために当たり障りのない表を書いているわけです。

なお、このネタはあくまで実体験をもとにした内容であり、更には数年前にメモしてあったものを推敲して載せているので現状にそぐわない内容もあるかもしれません。広い心でゆるりとご覧いただければ幸いです。

こんなあなたに見て欲しい

初めて展示場に行かれる方や、何度か足を運んでみたものの結局何をしに行ったんだろう?という方に特におすすめです。メーカー選定の一助となりましたら幸いです。

なぜ住宅展示場へ行くのか

当たり前すぎて忘れがちかもしれませんが、展示場に行くのは家を買うためです。家を買う決断をするため。決断には多くのことを乗り越え、そしてあきらめる必要があります。そして、信頼できる方への出会いが素敵な我が家への第一歩です。限られた時間の中、気持ちよく効率的に展示場をまわりましょう。

どこに行けばいいの?

30棟程度以上の規模の住宅展示場に行ってみましょう。この規模なら有名メーカー・中堅メーカー・地元工務店がバランスよく入っています。難しいことは考えずに、気になるところに入ればOK。事前勉強なしでもOKですが、スマホやパソコンでちゃちゃっと調べてから行った方がなにかと有益ですし楽だと思います。

おすすめの季節

真夏真冬、つまり酷暑極寒期がおすすめです。梅雨時期も非常におすすめです。天候が悪条件であればあるほど、性能面の比較がしやすいからです。展示場内をくまなく回り、温湿度の差の有無を体感で確かめてください。ただし、室内がいくら快適でもそれが冷暖房設備に依存(エアコンをガンガンきかせている→音や風量で判断)した快適性であれば、それなりの性能しかないという判断をしてください。窓ガラスや窓サッシから2~3cm離れたところに手をかざし、夏なら暑くなっていないか、冬なら冷気が入ってきていないかを確かめてみるのも有効です。窓からの熱損失が一番大きいので、窓付近の温度差が無い≒高性能住宅という判断でOKかと。めちゃくちゃざっくりですが。

おすすめの曜日と時間帯

平日にゆっくり訪れるのが理想で、曜日は木・金が狙い目です。営業の定休日は火・水が多く、他の曜日は多忙だからですね。営業の動きとして土・日:集客と打ち合わせ、月:後処理と会議、火・水:定休日、木・金:他の曜日よりは時間がある、とまあこんな感じです。だから営業が展示場に待機している可能性が高いし展示場もすいていて、落ち着いた気分でじっくり話が出来る最高の環境なわけです。

とは言え、土・日・祝日に訪れる方が大半だと思います。時間帯が非常に大事で、オープンすぐの10時と、夕方16時以降が比較的すいています。10時半過ぎから15時は避けた方が良く、特に11~12時と14~15時が一番混雑しますので要注意です。駐車場が満車の場合もあります。各種ショーが催され、11時と14時に終わるのでその後ごったがえすわけです。逆に「気になるけど展示場で話しかけられるのはめんどくさい、でもちょっと見てみたい」ところに行くには最適な時間帯です。

とっても疲れるよ

会う人全員初対面で、覚えることは多いしなんか探り入れられるし、アットホームだけどアウェイみたいな独特な雰囲気で、非常に気疲れすると思います。立ちっぱなしの時間が長かったり荷物も増えるしで体力的にもしんどいですね。1日3か所くらいにおさえるのが無難です。それ以上は修行僧

聞いたほうが良いこと

やりたいこと、叶えたいことがはっきりしていてそれが必須条件ならば「〇〇はできますか?」とパパっと聞きましょう。大きな吹き抜け、天井までの窓、インナーバルコニー、スキップフロアあたりの構造に関係がある内容は、構造制限により可否あるので先に聞いておきたいところ。それらが不可の場合でも、担当と話を進めていくうちに違う形にした方がベストだったりもするので、ご自身のこだわりにとらわれすぎることなきよう「最初は却下したけど後からOKになる現象」が多々あることもご留意いただくと柔軟な選択がしやすくなると思います。

構造と性能については、興味が無くとも必ず聞いて下さい。家は命を守るためのシェルターです。デザインやオシャレさはその次の段階の話です。まあ、展示場にはいっているメーカーはそこそこ高性能なのでそんなに心配いらないかとは思いつつ。初回で入ってみたところ全てで聞くのはしんどいと思うので、2回目来場以降ある程度絞ってからでもOKです。

坪単価もある程度は参考にはなりますが、それよりも「〇千万円でこの家が建った」みたいな、自分たちの予算だとどのサイズでどのグレードになるか、ご予算に近い実物件を教えてもらうのがストレートでわかりやすく、一目瞭然です。

聞いても無駄なこと

展示場そのものについて聞くのはほぼ無意味です。特殊設定盛りまくりなので。展示場の坪単価など全くもって参考になりません。展示場のモデルルーム設計時に適当に見積もりはじいた自分が断言します。それよりも、実物件の平均坪数と平均単価を聞きましょう。平均坪数×平均単価で平均坪単価、という認識でOKかと。

さて、坪単価とは、建物本体金額を坪数で割ったものです。建物本体とは、基礎から屋根までの金額で、一般的にはエアコン照明器具カーテン家具外構地盤改良造成費用土地代引越代各種保険もろもろは含まれません。が、そのへんも含めて坪単価としている人もいるようなので、中身の確認が大事です。坪単価の中身が割とブレブレなので要注意。諸費用含めてどれだけ掛かるか、資金計画をつくってもらうと全容が把握しやすくなりのちのち参考になると思います。

原価率を聞いてもメーカーサイドが答えるわけがありません(言えるわけがありませんし、え、なに聞いちゃってんの?てなります)ので、聞かない方が今後友好的にやりとりできるかと。

メーカーの絞り方

人それぞれですし、どんなアプローチでも正解です。ご自身の住む家のことなので、自分のやり方で自信を持って進めていけばOKです。担当との相性・構造や性能面・デザイン・価格、さまざまな要素がありますから、どれを重視するかでおのずと決まってくるでしょう。メーカー選定と同時に「自分はなにをしたいか、どんな家を建てたいか」ふわっとしていた要望の解像度が上がってきたり、「あ、自分ってこんなことがしたかったんだ」というような潜在的な要望の具現化がすすむのが理想です。これには担当の力量や相性がとっても大切かなと思います。つまりは話しやすさと提案力ですね。それに加えてご自身でもしっかり情報収集することも非常に大事です。でも、あっちこっち調べすぎて頭パンクしない程度に…もし許容量を超えてしまった時ははすぐに担当にヘルプを出してくださいね。インスタなど見ていると目移りしまくるかもしれませんが、よそはよそ、うちはうち精神でいきましょう。

【最重要】アンケートについて

記入はあくまで任意!

あなたが記入したアンケートがどのように処理されていくか一例をご紹介します。まず、カルテシステムに顧客登録がされます。あなたが記入した内容と展示場で話した内容全て。そして、ここが一番重要で、あなたを接客した営業があなたの営業担当となります。これ、めちゃくちゃ大事です。初回来場の時に話した営業とな長いお付き合いになるかもしれないわけですね。候補のメーカーでも「この人とは合わないな」と思ったら絶対アンケートは書かないように!そして別の日に再度訪れて別の人に接客してもらうか、別の展示場へ行ってみてください。とても手間ですが、この手間は絶対惜しまない方が良いです。

アシスタントの方が接客した場合は、あなたの雰囲気により営業担当が決まります。あなたが買ってくれそうな雰囲気ならば売れっ子営業、そうでなければその逆です。非常にシビアでシンプルな仕組みですね。まあこれも人と人との相性ですし、売れてない人=ダメな人では決してありません。すごく丁寧で優しいし、親身になってくれるけれど売れない人(単に営業活動が下手なだけ)なんかもたくさんいるので、そういう人に当たったらむしろラッキーです。彼らは売れっ子営業に比べて時間はあるのでフォローアップがとても手厚かったりもします。

また、営業電話やDMなどが不要な場合はその旨をはっきり伝えましょう。全く失礼にはあたらないのでご安心ください。ていよく断るには「〇〇のお付き合いできているだけ」「新築マンションを買ったばかり」この辺は便利なワードなので適当に使ってみてください。

ちょっと目がギラついた人もいたりしますが営業さんは決して敵ではありませんし、むしろ家づくりの頼もしい仲間ですので、肩の力を抜いて気楽にいきましょう。

※アンケートの仕組みにつきましては、あくまで自分が勤めていたところの話です。全てにはあてはまりませんこと何卒ご了承ください。

おわりに

色々書きましたが、住宅展示場で信頼できる人に出会う、というのが家づくりの大きな第一歩です。大事な新居を託すのですから。

ここまでお読みくださったあなたがよき方と出会えますように。

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