見出し画像

エンゲージメント経営④:自分の動機は何型か診断してみる

読書ノート(44日目)
さて、本日もこちらの本から

エンゲージメントは
個人と組織に分けられるという
ことですが、今回紹介する話は
個人側のモチベーションについて

モチベーション理論は様々あり
こちらのサイトが網羅的に紹介が
されていそうなのでシェアします

人事コンサル会社のコーン・フェリー社は
マクレランド教授(ハーバード大 行動心理学)
の欲求理論を活用しているとのこと
(上記のサイトでは6番目に紹介されています
 本書では④回避欲求の紹介はなく、
 欲求は3種が紹介されていました)

■マクレランド教授の欲求理論
①達成動機:目に見える目標を達成したい、
 他者をしのぎたい、新しい事を成し遂げたい
②親和動機:他社と良好な関係を築きたい、
 より良い人間関係を維持したい、衝突や別離を避けたい
③パワー動機:他者や社会に対して影響を与えたい
 高い地位を得て人の羨望を得たい

③パワー動機は、さらに「ソーシャライズド・パワー」と
「パーソナライズド・パワー」に分けられる
前者は世の中に良いインパクトを与えたい、
他者に貢献したいと思い、社会課題を心底から解決したい人

後者はどちらかと言えば内向きで、自分の地位や
名誉のために影響力を行使したいという承認欲求が強い

・人によってそれぞれの動機の強さは異なるが、
 幼少期に多くは固まり、それ以降はそれほど変わらない

・3種の動機のうち自分は何が強くて何が弱いかを
 知っておけば、どんな仕事であれば楽しめるか予測できる

・また、社員にどんな仕事を与えればモチベーション高く
 活き活きと働いてくれるかを見定める事ができる

なるほどなるほど、
本書には続きがあり、自分が何型かを
簡易的なテストで知ることができるそう

・動機の傾向を測るための簡単なエクササイズ
 択一ではなく複数当てはまる場合や、
 もしくは該当なしがあっても構わない

(1)好きなスポーツ
 A:結果や成績が明確な個人競技
  (マラソン、テニス、水泳、登山)
 B:チームワークが大事な集団競技
  (サッカー、野球、バスケットボール)
 C:高級感、ステータス感がある競技
  (ゴルフ、乗馬、トライアスロン、クルージング)

(2)好きな本
 A:ハウツー本
 (趣味や仕事に関して熟達のノウハウが示された本)
 B:恋愛小説、人情ものの小説、人物伝
 C:社会、歴史、政治に関する本、
   プレステージ感のある本
  (高級な宝飾や装飾品に関する本)

(3)余暇の過ごし方
 A:自己啓発や能力開発、自分の頑張りで
   向上できる個人活動(ランニング、サイクリング)
 B:家族や友人との団らん、ネットワーキング活動
 C:コミュニティーの中でのリーダー活動、
   特別感のあるイベントや集会への参加
  (会員制のイベント、有名人が主催する集会)

(4)電話やメール、SNSの使い方
 A:用事がある時にだけ通信手段として使う
 B:時に急ぎの用が無くても、
    人とのつながりを感じたくて使う
 C:自分の情報を発信する手段として使う
  (自慢的な内容の共有、自分の考えやメッセージの発信)

薄々勘づいている方も多いと思いますが…
Aが達成動機、Bが親和動機、Cがパワー動機です
皆さんは何型の特徴が強かったでしょうか?

僕の場合は、ほぼ全てAの選択肢だったので
達成動機が強いのだなと理解しました。

コーン・フェリー社での活用事例としては
とあるクライアント企業での
次期経営者選抜の時の参考にもされたそうです。
(最終的に2名の候補者がいる中で、
 様々な視点で両名を評価するものの
 どちらも甲乙つけがたいほど優秀である
 という中で、2人の間に特徴に差が出たのが
 この動機づけのタイプだったそうです)

前提として…
自身の動機と異なるタイプの言動を
理性を持って演じることもできるが、
強いプレッシャー下などの精神状態の中では
本来の自身の動機が前面に顔を出してくるとの事。
経営者ともなれば日々のプレッシャーから
そのような状況に置かれることも多々あるはず。

その時のクライアント企業の状況は
変革と選択と集中(一部リストラ)が必要と考え、
パワー動機・達成動機の強い常務が抜擢された。

一方で対立候補だった親和動機が強かった専務は
副社長として昇進し、
新社長を支える黒子としての活躍を期待された

その後の後日談は紹介されていませんでしたが、
次期経営者を育成・選抜するプロセスは
各社で様々な工夫がされており興味深い内容です。

という事で、動機づけの理論から
経営者選抜への活用までを
紹介してみました。

それではまた明日―!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?