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心にダムはあるのかい

全力ダッシュ

誰の目も気にせずに、全力で通勤電車の座席を目掛けてダッシュしている。

大人が必死に走る姿が見れる。
それが朝の駅のホームだ。

毎朝6時に家を出て、6時10分の快速電車に乗る。早朝にも関わらず人は多い。

比較的時間が早い事もあり、この電車に乗ればほぼ間違いなく座る事ができる。

1人席が理想だが、6時に家を出るのでは遅くて、たいていは2人席の窓際がいつもの定位置になっている。

まぁ、座れればなんでも良いのだが。

家を出て、いつも6時6分頃に駅の改札に到着する。その辺りから殺気を帯びた人々が全力で電車の座席を求めてダッシュしてくる。

時間的には少し余裕があるのだが、何だかこっちまで急かされているような感覚に落ちていってしまい、気分は良くない。

正直その必死な姿を見るのが苦手だ。
中には、電車の扉が開いたと同時に順番を抜かしてまで座ろうとする人もいる。

必死になる姿って、カッコよくてグッと来るものがあると思っていたけど、これはまた違う別の次元の話。

「座りたい」という欲求だけの為に、あそこまで必死になってしまう。見ていて気持ちの良いもんではない。

でも、別に悪い事でない。
座った方が楽なのだから、ごく当然の行為だ。
人間が持っている「楽したい」という本能に従っているだけなのだ。

私が感じたのは「余裕を持つ」って難しいなって事。

駅構内をダッシュしている人と、ゆっくり余裕を持って歩いている人。

これといった根拠はないけども、余裕を持って歩いている人に安心感を覚える。

もし、自分が何かに困っていたら、余裕のありそうな人に声を掛けるに違いない。

「心にダムはあるのかい」
ひとつ屋根の下の、あんちゃんの名台詞。

心にダムのようなたくさんの愛や余裕がないと、人にも優しくできない。
逆に、心にダムがあれば周りに困っている人や助けて欲しい人に救いの手を差し伸べてあげる事ができる。

要は心にダムがあると「人に優しく」できるって事。

私も常に心にダムを貯めておきたい。
いつどんな時だって、人に優しくできる「余裕」を手に入れたいな。

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