見出し画像

よさこい:人生の半分を費やす価値のある趣味⑭ ~冒険~

時に、人は冒険をしたくなります。
この年、僕もそんな気分でした。
それがよかったのか悪かったのかは、わかりません!

ロック!!

2018年、僕は今までの空~Qou~にない感じの曲を求めました。
今までが嫌だとか、そういうことでは全然なくて、僕自身も新たなジャンルに挑戦しないと成長しないんじゃないかという思いと、空~Qou~のメンバー構成も変わり、それに合わせて、曲のイメージも変えたいと思いました。
なのでこの年、今まで作ってもらっていた方から、別の方に頼んでみようと思い、豊橋で活動するアーティストさんにお願いすることにしました。
どうせガラッと変えるなら、よさこいの曲を手掛けたことのない人に頼んでみようと思いました。
そうすれば、なにか新しいものが生まれるのではないかと思ったんです。
今回お願いしたアーティストさんは、豊橋・豊川を中心に活動するアーティストで、豊橋市の530運動の歌とか、豊川の稲荷うどんの歌なども歌っている、幅広いジャンルの曲を歌われている

「ストロベリーフライロケッツ・辻幸平」さん

以前から、知っていたし、イベントなどでもご一緒させていただいていたので、何度か話したことはありました。
今回、よさこいの曲をお願いするにあたり、大変だったことと思いますが、ほかにはない曲が出来上がりました。
それが2018年演舞曲

『tensei』(てんせい)
輪廻転生のてんせいという意味と天晴とかくてんせいの二つの意味

辻さんは空~Qou~の演舞から連想して、このタイトルをつけてくださいました。
なかなか斬新ですよね。

さらに、衣装も今まで頼んでいた業者ではなく、以前から空~Qou~の高知遠征などでお世話になっているレオ君が、衣装の作成なども手掛けていたので、頼んでみました。
これまた、斬新なものが出来上がりました。
和風とも洋風とも中華風とも言える、どこにもない感じでした。

参考動画
https://www.youtube.com/watch?v=p2ReyPHRZVs&t=52s
https://www.youtube.com/watch?v=c0OTwS2R5KE&t=32s

冒険が生んだキセキと喜び

この年、実はとんでもない運が舞い込んできたんです。
他の記事で書いたのですが、高知のメイン通りとなる追手筋、帯屋町はそこで踊れるチームは限られています。
ある一定の条件を満たすか、抽選か。
抽選も確立が低く40チーム中の2~3チーム程度です。
空~Qou~も過去二回参加していますが、当然踊ったことはありません。

この抽選6月の説明会の日に行われるのですが、僕はその年、名古屋から夜行バスで行きました。
バスが遅れて説明会の日の朝、間に合うかどうかギリギリで会場につきました。
抽選会に間に合わなければ、まず当たることはありません。
何とか間に合って、くじを引くことができました。
そして、起きたキセキがこれです↓

画像1

なんと!当たったんです!
追手筋と帯屋町を踊ることができるんです。
これには、もう、大変びっくりでなんというか、今でもその興奮を覚えています。
たぶん、いまいち伝わらないかもしれませんが、例えるなら
商店街の福引で、一等のハワイ旅行が当たった」
ぐらい、すごいことです。

追手を踊るからには、いろいろと準備がありました。
見栄えのこともあり、人数を集めたかったですし、地方車もそれなりの音量が出るようにしなくてはいけません。
追手筋は高知でも、中央分離帯を挟んで2チームが同時に踊るからです。
どまつりでいう、大津通パレードみたいなもんですね。
でも、どまつりは音量の規制があるので、ある程度出せれば大丈夫なのですが、高知の場合、規制がないのとチームによっては150人いるので、その隊列の一番後ろまで音を飛ばすためにはかなりの音量を出します。
数字でいうと・・・・・・・・・・
よくわかりません。
なので、隣の地方車の音量に負けると自分のチームの音楽が全く聞こえないということもあります。
しかし、音量を大きく出そうと思うと比例して、経費も掛かるんです。
この部分が、問題でした。
そこはいつもお世話になっているはるかぜプロジェクトさんが、うまいことやってくれました。
本当に感謝しかありません。

実際、追手筋を踊れるということがどんなにすごいことか、メンバーはいまいちわかってなかったかもしれません。
だって、経験したことも見たこともないメンバーがほとんどでしたから。

いよいよ追手筋!

ここで僕はとんでもないことをやらかしてしまいました。
高知は自由エントリーシステムであることは、以前の記事で書かせてもらいましたが、追手筋の時間と高知城の時間だけは決まっています。
特に追手筋は時間厳守!
でないと、たくさんチームが踊るのに支障をきたしてしまいかなり迷惑が掛かってしまいます。
なのに僕は…。

欲をかいて、たくさん踊ろうと、余裕を持たずに会場を回ってました。

その結果、会場までの500mぐらい、人込みの中をメンバー全員走ることになってしまったのです。
これから、追手筋の緊張の中踊る、そして、そのあとには帯屋町の長い会場があるにも関わらず…。

当時のメンバーには、謝り倒しても謝り切れない失態でした。

そんなこんなで、わけがわからないうちに一日目、夜の追手筋がスタートしました。
しかし、そこはさすが踊り子たち!
たくさんの観客と輝く照明に照らされて、テンションが上がり、見事に踊り切りました。

さらにすごいのがここから。
帯屋町のアーケードは、もう最高としか言えないです。
地方の上から見ると、両サイドに人がぎっしりで、気つけないと踊り子の手が当たりそう。
纏なんてひやひやしました。
でも、観客の皆さん、そんなことはお構いなしで、暑い中、めいいっぱいの手拍子、うちわであおいだり、声をかけてくれたり。
上から見ていて、地方車を降りて、そこに行きたいと強く思いました。
結局降りてしまったんですけどね(笑)
今回は、辻さんも一緒に来てくれて、生歌をうたってくれていたので、少しぐらいいいかなと思い、観客との近さを感じに行きました。
踊り子たちもかなりテンションが上がっていたように思います。

初めての追手筋と帯屋町を踊りきったメンバーたちは、もう満面の笑顔でした。
なかには限界を超えてしまったメンバーもいました。
きっと踊っているときはアドレナリンが出ていたんでしょう。
誰一人として踊りを辞めるものはいませんでした。

こうして、18年の一日目の演舞が終わりました。

本音は…。

抽選で当たって、踊れることが決まったことはほんとにうれしかったのですが、本音は怖かったです。
まだ参加回数3回目の空~Qou~がそんな大舞台で踊ってよいのだろうか?
地元チームでもなければ、うまいわけでもない。
人数も少ないし、ロックだし…。
そんなことを、当日を迎えるまでは、考えていました。
でも、高知の人たちは温かかったです。
そんな、空~Qou~をみんな楽しそうに見てくれるんです。

ああ、これがお祭りなんだ

高知は、ほんとに原点に引き戻してくれる祭りです。
一年あいての参加でしたから、喜びも倍増したのかもしれませんが、ほんとに参加をきめてよかったと思いました。
この年も、自チームの人数だけでは厳しく、限定でさくらかのんさん、知多きらくさん&祭遊旗さん、スマイルキッズさんに参加してもらいました。
こうした繋がりのおかげで参加できてます。
これからも、大切にしていきたいなと思います。
よさこいを通じて、祭りを通じて出会えた方は、ほんとにたくさんいます。
おそらく、ほかのどんな趣味よりも、僕の世界を広げてくれたことでしょう。

さて、この年、実は、もう一つ大きな贈り物をいただきました。
それは、次の機会に書きますね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?