上阪徹氏の著書で印象的だった4冊

あけましておめでとうございます。Twitterで毎週note書く宣言をしてしまったから、というわけではありませんが、久々に投稿したいと思います。今回のテーマは、表題の通り。僕は編集やライターの仕事でご飯を食べているので、文章を書く技術を向上させる本を定期的に読むようにしています。その中でも上阪徹氏の本が大好きなので、特に印象的だったものを4冊ピックアップしてご紹介します。もし興味を持った本があればぜひ手にとってみてください。(ステマではありません)では、さっそくご紹介したいと思います。

1.書いて生きていくプロ文章論

主にインタビューライターを目指す人向けの内容になっています。上阪氏はリクルートグループで求人広告の制作からキャリアをスタートさせ、今ではあらゆる著名人のブックライティングを手がける凄腕ライター。ベストセラーも数多く手がけています。そんな阪上氏がこの本で伝えたいことは、書いて生きていくための「心得」。こうすればいい文章になりますよ、というノウハウだけでなく、ビジネスパーソンとしての心得までしっかり解説してくれているので、特に駆け出しライターの方には参考になると思います。

例えば、

・「誰に」「何を」伝えるか先に考える
・構成を考える
・文章のリズムを意識する
・締切は厳守する
・目の前のクライアントを大事にする
・徹夜はしない

などなど、パンチラインを挙げればきりがありません。中にはごく当たり前のようなこともありますが、その当たり前を当たり前のように守ることがいかに大切であるか、この本は教えてくれます。僕もこの本に書かれていることを参考にしたおかげで、フリーランスとして食いっぱぐれることなく生きてこれました。300ページ以上にわたる分厚い本ですが、流れるようなわかりやすい文章なのでスラスラ読めます。見出しだけでも勉強になるので、ぜひ読んでみてください。

2.職業、ブックライター。毎月1冊10万字書く私の方法

こちらはタイトル通り、ブックライターへの入門書。(「毎月1冊10万字書く私の方法」ってすごい惹きのあるタイトルですよね)そもそもブックライターとは?という概要から、書籍の編集者とどうやって関係をつくるの?どうやって構成を立てればいいの?みたいな具体的なノウハウまでこの本は教えてくれます。ただ、こうしたノウハウは、Webライターを目指す方にも役立つはず。「そもそもブックライター目指してないし」とタイトルだけみて読むのをやめてしまうのはもったいないので、文章を書くことを生業にするなら読んでおいた方がいいでしょう。例えば、取材での素材の集め方や、構成の方法、目次のつくり方、長い文章を一気に書く方法などについて、この本では解説されていますが、それってライターにも役立つ情報ですよね。Web案件でも「1万文字」書く仕事ってたまにあると思うのですが、この本はそんな高いハードルも超えるような知恵を授けてくれます。「長文を書くことに抵抗があるけど、長文に挑戦したい」そんな方はぜひ手にとってみてください。

3.10倍速く書ける 超スピード文章術

こちらはある程度キャリアを積んできたライターさんにオススメ。僕はもともと筆が遅くキャパが狭いことが悩みでした。でも、この本に出会い衝撃を受けました。「10万字を5日で書く」的なことが書かれていたからです。「そんなことできるの?」というのが正直な感想でしたが、意外にもここに書かれていることを実践すれば、書くスピードはだいぶ上がることを実感できました。具体的なノウハウはネタバレになるので割愛しますが、要は、素材をしっかり集めた上で、「何を書くか」を決める。そして、「どう書くか」や「うまい文章」のことは考えず、独自のエピソードや事実、数字を盛り込んで、話しかけるように書く、というイメージです。著者は1000文字のコラムを40分で書くそうなのですが、3000文字なら2時間で書ける計算になります。そのレベルまで到達すれば、1日数本の記事だって書けるし、収入だってかなり上がりますよね。実際、上阪氏は独立してから会社員時代の何倍もの収入を20年以上稼いでいるそうです。ライターって夢のある仕事ですね、と思わせてくれる良書です。

4.幸せになる技術 ~人生で一番大切なのに誰も教えてくれない

先に紹介した3冊は書いて生きていくための技術やライターとしての心得的なものを紹介する本ですが、これは違います。一言でいうと、「道徳本」です。個人的には、この本が一番刺さりました。なぜって、仕事が途切れない人や世間でいう「成功者」と呼ばれる人たちは、この本に書かれていること自然と行っているように感じたからです。背伸びせず、欲張らず、身の丈にあった目の前の仕事に、ただ全力を尽くす。そんな日常の積み重ねの上に、幸せのヒントは隠されているのかもしれない。SNSで人の幸せを妬むのではなく、自分の幸せを自分なりに定義する。そして、不快なものを避け、いい人でいること。こうした幸せになるためのヒントがこの本にはたくさん紹介されています。「論語と算盤」とか、好きな人にはだいぶおすすめだと思います。ライターの上阪さんがこのような本を書けるのも、普段から多くの成功者たちにインタビューされているからこそ。成功者というか、幸せな人の共通点がわかるんでしょうね。

最後に

駆け足で4冊を紹介してきましたが、個人的にはどれも優劣がつけがたく、時間があれば全て定期的に読み返したい良書です。上から目線で評論しているつもりはなく、純粋に上阪先生の本には助けられているので、紹介しました。文章に関わる人や日常的に文章を仕事で活用する人、そして、ビジネスパーソンの心構えを学びたい方は、ぜひ今回紹介した本を手にとってみてください。「これだけ本を読んでるのにお前の文章は稚拙だな!」というツッコミは自覚しているのでご勘弁を(笑)








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