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÷1桁の0の扱い(1) 総論 |基礎計算研究所

4つの0(おさらい)

 [0の扱い]については、筆算における0は4種類の稿でまとめてある。

 そこでは「開始の0/結果の0」と、「明示の0/省略の0」の2つの軸があって、最終的に4つの0に分類ができる、とした。

 そして計算のつまづきやすさ(これをあるいは水道方式の「特殊」さの強さと見立ててもよいのだが)を

γ < δ < Δ < Γ

と考えて、特に加減についてはこの原則の下、分類したものを配列した。

 わり算まで進んでいるとき、加減乗における[明示の0]が出てくる演算、たとえば10+3=13や18-18=0、4×5=20などには習熟していると考える。(逆に、ここに難がある場合には、それが発見できるように教材を配列し、戻って手当ができる仕掛けをつくっておいたらよい)。

 そうすると、純粋にわり算の問題として練習をするのはやはり[省略の0]ということになる。特に書いてない0(Γ)は、繰り返しではあるが[透視能力]が問われるため、他の3つとは異なる眼力・発想力が求められる。

「たてる・かけるの0」「ひくの0」「おろすの0」

 さて、それでは[省略の0]は除法の筆算では、どこにあらわれるのであろうか。「立てる→かける→ひく→おろす」の4つのプロセスのなかで、それぞれあらわれる0を考えてみる。

 わり算の筆算は「たてる」「かける」「ひく」「おろす」の4つのプロセスがある。この中であらわれる0について、「たてる・かけるの0」「ひくの0」「おろすの0」(0をおろす)の3つのフェーズがあらわれてくる。なぜ「たてる・かける」を一緒にしたかも含め、以下、筆算のプロセスを逆にたどって、「おろす」「ひく」「たてる・かける」の順に細かく見てみることにする。


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